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2013年3月21日 (木)

脳梗塞回復期におけるグリア細胞の働きの解明

2013.03.13
NIPS 生理学研究所
群馬大学大学院 医学系研究科
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 脳梗塞により脳の機能の一部が失われる
が、適切なリハビリテーションを行えば
ある程度は回復が見込める。
 
 しかし、この回復の詳細な過程はまだ
明らかではない。
 
 脳梗塞後の機能回復の過程において、
直接障害を受けていない反対側の脳の働き
が注目されている。
 
 これまでの本研究グループのマウスを
用いた研究では、感覚野の脳梗塞後
2日~1週間の間で反対側の感覚野の活性化
が起こり、神経回路の再編成が起こった
のち、健常な側の脳が従来両側の脳で分担
していた役割を担うようになること
によって、脳梗塞によって失われた機能の
回復が起こることを報告している
(Takatsuru et al., J. Neurosci., 2009)
 
 今回、群馬大学大学院医学系研究科の
高鶴 裕介 助教は、自然科学研究機構
生理学研究所の鍋倉 淳一 教授と共同で、
この脳の働きが活性化している過程に
おいては、脳のグリア細胞(脳を構成する
細胞のうち、神経細胞の働きを助ける細胞)
が大変重要な働きをしていることを解明
した。
 
 米国神経科学会雑誌(ザ・ジャーナル・
オブ・ニューロサイエンス、2013.3.13)
に掲載される。
 
 脳梗塞時には、健常な側の脳では機能回復
に必要な神経回路の再編成に伴い、興奮性の
神経伝達物質であるグルタミン酸が大量に
放出されているが、その濃度が高く
なりすぎると神経細胞を傷害してしまう。
 
 研究グループは、動物を生きたままの
状態で観察することができる二光子レーザー
顕微鏡と呼ばれる最先端の顕微鏡を使い、
末梢神経を刺激した時の神経細胞および、
グリア細胞の活動性を測定したところ、
神経回路が再編成している時期では
グリア細胞の活動が高まっていることを
発見した。
 
 一方、このグリア細胞が本来行っている
グルタミン酸回収を抑制してしまうと
機能回復が起こらないこともわかった。
 これらのことから、神経細胞の周りの
グリア細胞が、グルタミン酸濃度が
上昇しすぎないように調整していること
が、脳梗塞後の機能回復に重要である
ことを明らかにした。
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>今回の発見は
>(1)脳梗塞後の機能回復に障害を
>   受けていない健常な側の脳の働きが
>   重要であること
 
>(2)その働きにおいて、グリア細胞が
>   重要であること
 
>(3)グリア細胞は神経細胞の一過性の
>   過剰興奮を抑制することで脳を
>   保護していること、
 
>を明らかにした。
 
>グリア細胞を新たな標的として研究して
>いくことにより、これまで以上に
>効果的な脳梗塞後の機能回復に向けた
>治療法が開発されることが期待できる。
>今後は、脳梗塞後の機能回復の過程で
>グリア細胞の働を効率よく活性化できる
>ような新薬の開拓・開発を目指していく
>予定である
 
 素晴らしい発見ですね。
 期待したい。

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