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2013年3月23日 (土)

アルツハイマー病の血管からの投与による遺伝子治療実験に成功

平成25年3月18日
理化学研究所プレスリリース
 
詳細は、リンクを参照して下さい。
 
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 老年期認知症の大半を占める
アルツハイマー病の発症の引き金となる
のは、脳内におけるアミロイドベータ
ペプチド(Aβ)の凝集・蓄積です。
 
 脳内のAβを分解するのがネプリライシン
と呼ばれるタンパク質分解酵素で、加齢や
症状の進行とともにネプリライシン量が
低下することが知られています。
 
 アルツハイマー病の症状を緩和するため、
ネプリライシン遺伝子をウイルスベクター
で直接脳内に注入し、ネプリライシンの
活性を増強してAβ量を減少させるという
治療法があります。
 
 しかし、この方法は外科的な手術が必要
であり、かつ脳全体にこの遺伝子を
いき渡らせることが技術的に困難でした。
 
 そこで理研と長崎大学の研究者らは、
ネプリライシン遺伝子を欠損させてAβを
蓄積させたアルツハイマー病モデルマウス
を使い、手術をせずに脳全体の神経細胞
だけに遺伝子を発現させる治療法の開発に
取り組みました。
 
 使用するウイルスベクターは血管から
遺伝子を投与するタイプで手術が不要な
ものとしました。
 
 これにネプリライシン遺伝子を組み込み、
モデルマウスに対して治療を行ったところ、
脳内のアミロイドやAβ重合体の量が減少
しました。
 
 また、空間学習や記憶能力をみる
迷路試験を行ったところ、野生型マウスの
レベルまで認知機能が回復することを確認
しました。
 
 今回開発したウイルスベクターは、
中枢神経系疾患の遺伝子治療の概念を
変える技術であり、全ての
アルツハイマー病の予防と治療法となる
可能性を持っています。
 
 ウイルスベクターを迅速・大量に生産
する技術の開発や安全性の問題をクリア
できれば、早期の臨床応用も期待
できます。
 
 
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 Good Newsです。
 
>ウイルスベクターを迅速・大量に生産
>する技術の開発や安全性の問題をクリア
>できれば、早期の臨床応用も期待
>できます。
 
 大いに期待したい。

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