肺炎の進展を阻止する新たな分子の発見
2013/03/12
東京大学大学院農学生命科学研究科
プレスリリース
詳細は、リンクを参照して下さい。
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発表のポイント
・肺炎が起こった時に産生されるプロスタ
グランジンD2という物質が、肺血管の
透過性を抑えることで炎症を強力に抑制
することを発見した。
・肺炎を起こしたマウスに、プロスタ
グランジンD2受容体の作動薬を投与する
と、その症状(炎症と致死率)が改善
された。
・本結果はこれまでにない、新しい肺炎
治療薬の開発につながる可能性がある。
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肺炎は細菌やウイルスが肺に感染して
炎症を起こす病気であり、がん、心臓病、
脳卒中に続く日本人の主要な死亡原因
である。
この病気は特に高齢者や慢性疾患患者が
かかりやすく、治療が難しい。
病態の進行を止める目的で、抗菌剤など
が治療に用いられているが、炎症が悪化
して肺に水が溜まってしまう(肺水腫)
と治療はさらに難しくなるため、新しい
治療法の開発が求められている。
東京大学大学院農学生命科学研究科の
村田幸久助教らの研究グループは、肺炎が
おこった時に産生される
プロスタグランジンD2 (PGD2)(注1)
という物質が、肺血管のバリア機能を
強めることで、炎症を強力に抑える作用
をもつことを発見した。
さらに、このシグナル(受容体)を
刺激する薬を投与することで、マウスの
肺炎症状を改善し、その死亡率を改善する
ことに成功した。
本研究成果は血管を標的とした新しい
肺炎治療薬の開発につながる可能性が
ある。
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>日本の肺炎による死亡率はがんや
>心筋梗塞、脳梗塞に次いで第4位であり、
>非常に高いため、注意が必要な疾患で
>ある。
そうですね。
>炎症を効率的に抑える新薬の開発が
>求められている。
今回の(PGD2)は良さそうです。
治験を始められるようになるのは
いつ頃でしょうか?
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