CO2を3割削減へ 夢の水素還元製鉄法、開発が第一段階クリア
2012/12/28 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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製鉄に伴って発生する二酸化炭素の
3割削減を目指して日本が官民挙げて
取り組む製鉄技術
「COURSE50(コース50)」の開発が、
第1段階を終えた。
日本鉄鋼連盟が新エネルギー・産業技術
総合開発機構(NEDO)の支援を受けて
2008年度から5年間の期間で進めていた
要素技術開発で、一定の成果を確認。
来年度から実験高炉建設など、より高度
な開発に進むメドがついた。
「シミュレーションなどとほぼ一致した
結果が出た。安堵した」。
COURSE50の企画・運営会議
プロジェクトリーダーを務める
新日鉄住金の斎藤公児製銑技術部長は
語る。
中核技術である水素を使った還元が、
今年、スウェーデンの試験高炉で
成功したからだ。
日本の産業界が排出するCO2のうち
約45%が鉄鋼業とされ、鉄鋼業界は
温暖化ガス削減を求められている。
コークスで還元する限り、削減には限界
がある。
このためコークスに水素を加えて併用
しようというのがプロジェクトの柱だ。
水素還元の結果発生するのは、水だ。
13年度から5年間かけて、水素をふき
込む位置や量などのノウハウを蓄積して
いく。スウェーデンでの実験が1カ月
足らずだったのに対し、常設の設備が国内
にできる意義は大きい。
COURSE50は水素還元のほかにも、
その水素を確保するために、コークス炉
で発生するガスの水素濃度を高める技術、
高炉から最終的に発生したCO2を吸着
する技術などの組み合わせだ。
12年度には、コークス炉ガスの
改質技術でも、新日鉄住金君津製鉄所
に実際のプラントを設置して、技術開発
を進めた。
鉄連では一連の技術の実用化目標を30年
と定めている。
気が長い話のようだが、製鉄技術の進化
は競争環境を一変させる可能性もある。
1960~70年代に日本の鉄鋼業が欧米勢を
凌駕したのは、生産性が高い連続鋳造と
呼ばれる技術を一気に普及させたことが
大きい。
水素還元は韓国も国を挙げたプロジェクト
を進めており、日本勢としても気が抜けない
状況が続く。
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>2008年度から5年間の期間で進めていた
>要素技術開発で、一定の成果を確認。
>来年度から実験高炉建設など、
>より高度な開発に進むメドがついた。
素晴らしい。
是非順調に開発が進むよう期待しています。
実用化目標を30年などと言わず、もっと
早めて欲しいものです。
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