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2012年9月12日 (水)

ナノ純薬による抗癌剤の開発 ~副作用の無い次世代ドラッグデリバリーを目指して~

ナノ純薬による抗癌剤の開発
~副作用の無い
次世代ドラッグデリバリーを目指して~
2012年9月6日
京都大学プレスリリース

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 村上達也 物質-細胞統合システム拠点
(WPI-iCeMS)助教らは、笠井均 東北大学
多元物質科学研究所准教授らとの共同研究
により、強い抗癌特性を有することで
知られるSN-38(図1)の2量体化合物(図2)
を新規合成し、難水溶化とした後、
同化合物を再沈法という独自のナノ化技術
を駆使して、抗癌性PND(約50nm:図3)を
作製することに成功しました。

 薬理効果を有する難水溶性化合物のみ
で構成されたキャリアフリーのナノ粒子
「ナノ純薬(Pure Nano Drugs(PND))」
を創製すれば、副作用の無い
ドラッグデリバリーシステムを構築し
得ますが、これまでにこのような発想が
抗癌剤として試用されたことはありません
でした。

 今回作製した抗癌性PNDには、癌細胞内
への浸透性が向上するという特徴が
見られることが分かったため、現行の
抗癌剤として広く使用されている
イリノテカン(SN-38に化学的に水溶化を
施した分子:図1)と比較する目的で、
約10倍希薄な低濃度の水分散液を癌細胞
(HepG2)の培地に投入したところ、
癌細胞をイリノテカン以上に死滅させる
ことができることが判明しました(図4)。

 将来的には、少量の使用で、効果的な
PNDによるドラッグデリバリーの実用化
を目指します。

 今回の研究成果は、国際学術誌
Angewandte Chemie
(アンゲバンテ・ケミー)の電子版
に掲載されました。

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 ドラッグデリバリー(DDS)技術に関する
先行報告例は多数ありますが、ポリマーに
包接する研究が一般的であり、
キャリアフリーのナノ薬剤粒子に関する
既報研究論文の数はごく少数であり、
抗癌性ナノ薬剤に関する研究は皆無と
いえます。

 また、本研究のように、癌細胞内部まで
DDSすることを念頭に入れている技術も
これまでにありませんでした。

 本研究で開発されるナノ純薬の優位性
としては、キャリアフリーであるゆえに
ポリマーによる副作用が無い上、
「再沈法と2量体化によるナノ純薬の作製」
という独自に開発した技法は、低コストで、
大量生産が可能な手法であることが
挙げられます。

 さらに、EPR効果やステルス効果が発現
しやすいサイズであり、図4のように
上市薬であるイリノテカンの1/10以下の
投与量としても優れた薬効を発揮できる
可能性を有します。

 今後、副作用の無い
ドラッグデリバリーシステムに向けて、
企業への技術移転を図るとともに、
マウスなどの小動物を用いたin viboの
実験系に進む予定です。
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良さそうですね。
これまで無かった
ドラッグデリバリーシステムが出来そう
です。

大いに期待したい。

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