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2012年7月17日 (火)

海自文書隠し―国民に対する裏切りだ

海自文書隠し―国民に対する裏切りだ
2012年07月17日 朝日新聞 社説

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 何回おなじことが繰り返されるのか。

 そのたびに行政に対する信頼は傷つき、
国の土台がむしばまれてゆく。

 海上自衛隊から「破棄した」はずの文書
が見つかった。

 2004年におきた隊員の自殺をめぐり、
同じ護衛艦の乗組員にいじめなどの実態を
聞いたアンケート結果だ。

 薬害エイズ事件のファイル隠しを思い
起こす。

 海自は、自殺の原因を知ろうとした
遺族の情報公開請求に「文書はない」と
答え、賠償を求められた訴訟でも、
裁判所の提出命令に応じなかった。

 公正で民主的な行政の推進をかかげて
制定された情報公開法と、裁判を適正に
進めるためにある民事訴訟法。

 その両方をないがしろにした行い
である。

 罪はきわめて重い。

 現役の3等海佐が今年4月に
「海自は文書を隠している」という陳述書
を裁判所に出したのが発覚のきっかけ
だった。

 告発した3佐は、遺族が提訴した直後の
06年に海自の情報公開室から
「アンケートは存在するが、破棄した
ことになっている」と聞かされた様子を、
詳細に述べている。

 08年には海自の公益通報窓口に
訴えたが、退けられたともいう。

 文書引き継ぎの不備や個々の職員の
判断のまずさではなく、意図的な
情報隠しがあったことを強く疑わせる
内容だ。

 いい加減な幕引きは許されない。

 最終報告にむけて、徹底した調査と解明
を求める。

 昨年4月に閣議決定された情報公開法の
改正案は、「文書を開示しないときは、
その理由をできる限り具体的に記載
しなければならない」という条文を
新たに設けるとしている。

 「文書はない」と言えば、不開示が
まかり通る現行制度を正すのが狙いだ。

 廃棄の経緯などを書かせれば、今回
のような事態はある程度封じられよう。

 改正案にはこのほか、「知る権利」の
明記や、開示情報の範囲の拡大が盛り
こまれている。

 だが議員の問題意識は低く、提出から
1年たつのに国会は審議すらしようと
しない。

 この怠慢は、主権者である国民への
裏切りと言っていい。

 国民が情報を知り、行政をチェックする
ことで民主主義は進展する。

 海自問題を機に、情報公開の重要性を
再確認したい。
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全く情けない。

>だが議員の問題意識は低く、提出から
>1年たつのに国会は審議すらしようと
>しない。

>この怠慢は、主権者である国民への
>裏切りと言っていい。
明確に裏切りです。

いじめもそう。
何度同じ事を繰り返すのか?

国民に嘘をついていたのに誰も責任を
とらないのでしょうか?

どうしてこの国は責任を曖昧にするので
しょう?

しかも内部告発などで、勇気を持って
実行した人達をバッシングする。

責任をとるべき人が違うではないか?
どういう国民なのかと思う。

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