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2012年7月 1日 (日)

生体防御の第一歩

生体防御の第一歩
29 June 2012
RIKEN Research Highlights

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 リンパ球の一種であるT細胞は、免疫系の
「実動部隊」の重要な構成要素であり、
感知された脅威に対する攻撃作用を
促したり、仲間の免疫細胞が有害な
自己免疫応答を引き起こすのを抑えたり
している(図1)。

 このT細胞のコントロールに関与している
のが樹状細胞(DC)で、抗原の断片を
T細胞へ提示することにより、T細胞の適切
な反応を促す働きをする。

 しかしながら、DCの生物学的特性の
詳細は、免疫系のあらゆる細胞が
そうであるのと同様、これよりはるかに
複雑だ。

 「DCは、通常型DCや形質細胞様DCなど
性質の異なる細胞群からなっています。

 免疫応答における各種DC群の機能的役割
について、詳細はまだよくわかって
いません」と、理研免疫・アレルギー科学
総合研究センター(神奈川県横浜市)の
佐藤克明チームリーダー(TL)は説明する。

 佐藤TLが特に関心を持っているのは
形質細胞様DCだ。

 この細胞の生体内での振る舞いは、
これまでの実験データからはほとんど
解明されていないからである。

 このたび、佐藤TLは日本およびフランス
の研究者らと共同で、マウスの形質細胞様
DC集団を選択的に除去することに成功、
それによって得られた形質細胞様DCの機能
に関する詳細な解析結果を報告した1。

 研究チームはまず、形質細胞様DCを
選択的に除去するため、これらの細胞で
特異的に発現されるタンパク質
Siglec-Hをコードする遺伝子の中に、
毒素受容体遺伝子を挿入した。

 これにより、Siglec-H産生細胞
(つまり形質細胞様DC)を迅速に除去する
ことができただけでなく、毒素受容体遺伝子
の挿入によってSiglec-Hの発現が効率的に
ノックアウトされたことで、形質細胞様DC
におけるSiglec-Hの機能的寄与についても
判明した。

 形質細胞様DCは、ウイルスや細菌などの
病原体の存在に特異的に反応する
toll様受容体9(TLR9)と呼ばれる
タンパク質を発現する。

 研究チームは今回、形質細胞様DCが
TLR9の活性化に反応してさまざまな
炎症性シグナルを生じるものの、これらの
シグナルレベルは通常、Siglec-Hの
阻害作用によって調整されていることを
発見した。

 このことから、Siglec-H は形質細胞様
DC内の重要な調節分子だと考えられる。

 今回の実験によって、形質細胞様DCが
感染に対する応答に中心的役割を果たして
おり、炎症反応経路と、病原体を破壊する
細胞傷害性Tリンパ球の産生の両方を駆動
することが確認された。

 しかしながら、形質細胞様DCはこのほか
にも、免疫系を監視して危険性のない抗原
に過剰反応しないようにする「末梢性寛容」
という過程にも大きな役割を果たしている
と考えられる。

 形質細胞様DCの発するシグナルは、他の
免疫細胞を活性化する抗原特異的
ヘルパーT細胞の産生を阻害し、免疫応答
の抑制に寄与する制御性T細胞の産生を
促していたのだ。

 形質細胞様DCが制御性T細胞の産生を
促すという結果は意外であったため、
佐藤TLは今後、形質細胞様DCとヒトの健康
の関連を深く調べたいと考えている。

 「自己免疫疾患の抑制に形質細胞様DC
およびその調節が果たす役割を解析する
つもりです」と佐藤TLは語っている。
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樹状細胞(DC)は免疫のシステムに深く
関わっているようです。

だから
免疫療法 樹状細胞療法
というのが最近いろいろ出てきて
いるのですね。

>DCの生物学的特性の詳細は、免疫系の
>あらゆる細胞がそうであるのと同様、
>これよりはるかに複雑だ。
>「DCは、通常型DCや形質細胞様DCなど
>性質の異なる細胞群からなっています。
>免疫応答における各種DC群の機能的役割
>について、詳細はまだよくわかって
>いません」

>今回の実験によって、形質細胞様DCが
>感染に対する応答に中心的役割を
>果たしており、炎症反応経路と、
>病原体を破壊する細胞傷害性Tリンパ球
>の産生の両方を駆動することが確認
>された。
>しかしながら、形質細胞様DCは
>このほかにも、免疫系を監視して
>危険性のない抗原に過剰反応しない
>ようにする「末梢性寛容」という過程
>にも大きな役割を果たしていると
>考えられる。
>形質細胞様DCの発するシグナルは、
>他の免疫細胞を活性化する
>抗原特異的ヘルパーT細胞の産生を
>阻害し、免疫応答の抑制に寄与する
>制御性T細胞の産生を促していたのだ。
ふ~ん。

生体防御の第一歩。
まだまだわからない事だらけです。
本当に免疫システムは複雑怪奇。
だからこそ、すごく興味深い。

まだまだ一端です。
解明には多くの時間が必要なようです。

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