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2012年7月20日 (金)

ヒトiPS細胞から肝細胞への分化特性はドナーに依存する

ヒトiPS細胞から肝細胞への分化特性は
ドナーに依存する
2012年7月17日
京都大学プレスリリース

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 ヒトiPS細胞から作製した肝細胞は、
細胞移植治療や医薬品の毒性評価などへの
利用が期待されていますが、iPS細胞から
成熟した肝細胞へと分化させる技術は
確立されていません。

 これまで、肝細胞への分化という観点
からのヒトiPS細胞株間の差異については
ほとんど注目されていませんでした。

 今回の研究で、梶原研究員らは
ヒトiPS細胞を肝細胞へと分化させる手法
を改良し、血液や皮膚など様々な体細胞
から三つの方法
(レトロウイルス、センダイウイルス
あるいはエピソーマルプラスミド)で
樹立した28種のヒトiPS細胞を肝細胞へと
分化させました。

 これらの細胞を比較したところ、肝細胞
への分化特性のバラつきはiPS細胞を樹立
する方法ではなく、由来細胞の種類による
ところが大きいという結果を示しました。

 末梢血由来のヒトiPS細胞株は常に良い
分化特性を示しましたが、真皮線維芽細胞
由来のヒトiPS細胞は分化特性が優れ
ませんでした。

 しかし、同じ人から採取した末梢血由来
iPS細胞と真皮線維芽細胞由来のiPS細胞を
比較したところ、分化特性に差は見られず、
ヒトiPS細胞から肝細胞への分化特性は
由来細胞の種類ではなくドナー
(細胞提供者)の違いに起因するところが
大きいことが明らかになりました。

 この結果は、ヒトiPS細胞の分化特性を
比較する際には、ドナーの違いを考慮する
ことが重要であることを強く示して
います。


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まとめ

 本研究では、ドナーの遺伝的背景が、
ヒトiPS細胞の肝細胞への分化に大きな
影響を与えることを明らかにしました。

 これまでの研究では様々なドナーから
iPS細胞を樹立し、比較したものが
ありますが、これらの研究で見られた差は
由来となる細胞の違いよりはドナーの違い
によるものである可能性が考えられます。

 今回の結果は、iPS細胞の性質を比較する
際にはドナーの違いによる影響が大きい
ので、考慮に入れる必要があることを
示しています。

 iPS細胞やES細胞の特性の多様性に関する
多くの研究がおこなわれている中、本研究
はそれらの研究のあり方や報告された結果
の捉え方に一石を投じるものであると
考えられます。
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なるほど。
見落としがちな視点ですね。

ドナーの何がこのような差を生むので
しょう?

この解明も重要な気がします。
研究に期待したい。

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