« 雇用流動化へ「40歳定年を」 政府が長期ビジョン | トップページ | デザイン自在、塗れる蓄電池 米大が開発 »

2012年7月 9日 (月)

遺伝研、DNAダメージ「DNA鎖間架橋」の修復に関連する複合タンパク質を発見

遺伝研、DNAダメージ「DNA鎖間架橋」の
修復に関連する複合タンパク質を発見

2012/07/06 マイナビニュース

詳細は、リンクを参照して下さい。

---------------------------------------
 国立遺伝学研究所(遺伝研)は7月4日、
抗がん剤「シスプラチン」や
「マイトマイシンC」により引き起こ
される、DNA2本鎖間の架橋(共有結合)を、
DNAの切断と組換えを使って修復するのに、
「Mcm8」及び「Mcm9」というタンパク質の
複合体が関与することを初めて見出したと
発表した。

 研究の詳細な内容は、米科学誌
「Molecular Cell」8月24日号に掲載の
予定で、それに先立ち、オンライン版に
日本時間7月6日付けで掲載された。

 細胞の染色体を構成するDNAは、紫外線、
細胞内酸化ストレスなど、さまざまな要因
によりダメージを受ける。

 細胞はダメージを元の状態に修復する
システムを持っており、DNAのダメージを
認識すると、まずこのシステムを使って
ダメージの回復を図る仕組みだ。

 このシステムで修復できないほどの
ダメージを受けた場合、細胞は次に、
自発的な細胞死を使って適切な生命環境を
維持しようとする。

 しかし、まれにダメージが修復されない
上に、細胞死まで免れてしまう場合があり、
それががんの原因となってしまう(画像1)。

 シスプラチンやマイトマイシンCは、
現在、抗がん剤として広く使われている
薬の1つだ。

 これらの薬剤は、DNAダメージの1つ、
「DNA鎖間架橋」を引き起こす。

 治療の現場では、これらの薬剤を高濃度
で使用することで、細胞に修復不可能な
DNAダメージを起こさせ、細胞死を誘導して
いる。

 しかし、これらの抗がん剤は、
がん細胞・正常細胞の区別なくDNA鎖間架橋
を起こしてしまうため、重篤な副作用や
新たながん細胞の誘発が問題となっている
状況だ。

 このタイプの抗がん剤による染色体異常
を非常に起こし易い疾患が、先天性の
「ファンコニ貧血症」だ。

 ファンコニ貧血症の患者は、特定の
DNAダメージに対する修復能が低いことが
知られており、現在、特定されている
15個の原因遺伝子はすべてDNA鎖間架橋
修復システムに関係している。

 ファンコニ貧血症患者の発がん率は
非常に高く、抗がん剤が引き起こす
DNA鎖間架橋において、通常の細胞内で
どのように修復がなされるのかを理解する
ことは、ゲノム安定性と発がんの関連、
遺伝病の理解、そして効率的ながん治療の
開発として、重要なテーマとなっている
ところだ。

 シスプラチンやマイトマイシンCが
引き起こすDNA鎖間架橋は、DNAの複製時に
修復される。

 この修復は、「Mcm2-7」と呼ばれる
DNA複製装置「レプリソーム」が架橋部分
に到達したことを合図に開始され、
その後、架橋部分のDNAの切断が起こり、
最終的には「相同組換え」を利用した修復
が行われると考えられている。

 このように、DNA2本鎖の結合修復に
おいては、複製、修復、組換え機構を
総動員したユニークな修復機構が働いて
いるが、その詳細はまだ理解されていない。

 ヒトを含む多くの真核生物のDNA上には、
レプリソーム構成因子Mcm2-7ヘリカーゼと
同じ祖先タンパク質より進化したMcm8と
Mcm9という遺伝子が存在しているが、
これまで動物細胞内における機能は
わかっていなかった。

 研究グループは今回、Mcm8及びMcm9と
呼ばれるタンパク質が細胞内で複合体を
形成し、シスプラチンやマイトマイシンC
などの抗がん剤が引き起こす、
DNA鎖間架橋修復に関与していることを
明らかにした形だ。

 Mcm8-9複合体は、DNA複製時に検出された
DNA2本鎖の結合部分が、ファンコニ貧血症
原因因子の作用を経て、DNA切断と
相同組換えにより修復される過程において、
2本鎖DNAを巻き戻す「ヘリカーゼ」として
機能していると考えられる。

 今回の研究成果は、細胞内でのDNA2本鎖
の結合修復機構の解明に貢献するだけ
でなく、将来的には、効率的な細胞死を
引き起こす、低用量抗がん剤治療法の開発
に役立つと考えられるとした。

 またMcm8もしくはMcm9は、ファンコニ
貧血症の原因になっている可能性もあり、
今後の臨床学的解析が期待されるという
(画像2)。
---------------------------------------

DNA損傷には、いろいろなケースが
あり得るわけですが、

>DNA2本鎖の結合修復においては、
>複製、修復、組換え機構を総動員
>したユニークな修復機構が働いている
>が、その詳細はまだ理解されていない。
と言っています。

DNA修復のメカニズムは、どの程度解明
されているのでしょうか?

興味深いテーマですが、今回その一端、
>DNA2本鎖間の架橋(共有結合)を、DNAの
>切断と組換えを使って修復するのに、
>「Mcm8」及び「Mcm9」というタンパク質
>の複合体が関与することを初めて
>見出した。
ということです。

詳細は、こちらのリンクをどうぞ
DNA 修復を促進する新たなタンパク質
複合体の発見

情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所
プレスリリース

もうひとつ参考リンクを、
DNA 鎖間架橋(ICL)の修復機構

|

« 雇用流動化へ「40歳定年を」 政府が長期ビジョン | トップページ | デザイン自在、塗れる蓄電池 米大が開発 »

医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/210730/55156941

この記事へのトラックバック一覧です: 遺伝研、DNAダメージ「DNA鎖間架橋」の修復に関連する複合タンパク質を発見:

« 雇用流動化へ「40歳定年を」 政府が長期ビジョン | トップページ | デザイン自在、塗れる蓄電池 米大が開発 »