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2012年6月21日 (木)

幹細胞の分化タイミングを制御する新しい分子機構-シグナルとエピゲノムの新しい連関-

幹細胞の分化タイミングを制御する
新しい分子機構
-シグナルとエピゲノムの新しい連関-

2012年6月14日 京都大学

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 山下潤 再生医科学研究所准教授の
研究グループは、幹細胞の分化タイミング
を制御する新しい分子機構を明らかにし、
シグナルとエピゲノム制御の新しい連関と、
それによる細胞分化速度制御という新しい
概念を示しました。

 本研究成果は、科学誌「Cell Stem Cell」
電子版(2012年6月14日号)に掲載
されました。


概要
 種々の幹細胞を用いた細胞分化研究が
世界的な規模で盛んに行われているが、
現在のところ細胞分化に要する時間は
個々の細胞において内因性(intrinsic)
に決定されており、分化のスピードを
恣意的に制御することはできないものと
考えられている。

 培養条件等により、細胞の分化「効率」
が変化することは数々報告されているが、
分化「速度」については、
その"intrinsic"な決定を大きく変化しうる
という報告はない。

 山下准教授らはこれまで、心血管系細胞
の分化を系統的経時的に解析できる新しい
ES細胞分化システムを構築し、心血管細胞
の分化再生研究を行ってきた。

 すなわち、マウスES細胞からFlk1陽性の
中胚葉レベルの細胞を分化誘導し、
そこから血管を分化させる新しい分化系を
開発した (Nature, 2000)。

 またFlk1陽性細胞からの心筋分化
(FASEB J, 2005)、動静脈リンパ管
内皮分化 (2xArterioscler Thromb
Vasc Biol, 2006)、新しい内皮細胞および
動静脈分化制御機構(Blood, 2009;
J Cell Biol, 2010)など種々の心血管分化
機構を明らかにしている。

 さらにマウスiPS細胞の心血管分化誘導
にも世界に先駆けて成功しており
(Circulation, 2008;2008年Circulation誌
基礎科学部門第1位Best Paper Award受賞)、
ES/iPS細胞の分化研究において世界的にも
先端的である。

 山下准教授らは、マウスES細胞の分化途上
において、Protein kinase A (PKA)を
活性化することにより、「中胚葉および
血管内皮細胞の分化を従来の約2倍早く誘導
する」ことを見出した。

 これらの結果は、制御不能と思われた
分化速度が、恣意的に制御が可能である
とともに、新しい分子機構により制御
されていることを示唆する。

 研究代表者はPKA活性時に特定の
ヒストン修飾が変化していることを
突き止めた。

 さらに、このヒストン修飾を誘導する
分子G9aの機能阻害によりcAMPの作用が
消失する予備的結果を得ており、
「外的シグナル→エピジェネティック制御
→遺伝子発現→分化速度制御」に至る
一連の新しい分子連関を明らかにできる
と考えられた。
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>成果
>これらの結果より、PKAはG9aの発現亢進
>効果を介して、未分化遺伝子の
>抑制的エピゲノム修飾を介して、
>ES細胞早期分化調節に働いていることを
>明らかにした。
>シグナルとエピゲノム制御の新しい連関
>と、それによる細胞分化速度制御という
>新しい概念を示した。
とのことです。

>外的シグナル(cAMP)
>→エピジェネティック制御
>→遺伝子発現
>→細胞のふるまい(分化速度)
>に至る新しい分子連関過程を示す
>ことが出来た。
と、

難しいですね。
「エピジェネティック」、いろいろな
所に出てきます。

ただ、素人としても、
細胞のふるまい(分化速度)に
エピジェネティックがからんでいても
不思議では無いと思う。

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