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2012年6月 8日 (金)

抗体を作るB細胞の分化の始まりを分子レベルで解明

抗体を作るB細胞の分化の始まりを
分子レベルで解明
-Runx1(ランクス1)転写因子が
Ebf1遺伝子を活性化してB細胞の分化を
促進-

平成24年6月4日
独立行政法人 理化学研究所

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 理化学研究所(野依良治理事長)は、
免疫反応に不可欠なB細胞※1が血液幹細胞
から分化するとき、Runx1 (ランクス1)
という転写因子※2が必須であることを
発見し、「B細胞分化プログラム」の
発動メカニズムを分子レベルで解明
しました。

 これは免疫・アレルギー科学総合研究
センター(谷口克センター長)免疫転写
制御研究グループの谷内一郎グループ
ディレクター、セオ・ウセオク
(Seo Wooseok)訪問研究員
(日本学術振興会 外国人特別研究員)
らによる研究グループの成果です。

 ウイルスなどの病原体を体から取り除く
免疫反応には、T細胞による細胞性免疫と、
B細胞が産生する抗体による液性免疫が
あります。

 B細胞は、B細胞分化プログラムに
基づいて、骨髄にある血液幹細胞から分化
します。

 これまで、B細胞への分化過程は、
細胞表面マーカー※3などを用いて
調べられてきました。

 しかし、血液幹細胞からB細胞への
分化が始まるとき、血液幹細胞が
どのようにしてB細胞へ分化する運命を
与えられ、正しい道筋をたどるのかは
よく分かっていませんでした。

 研究グループは、骨髄にあるB細胞前駆
細胞※4で、血液幹細胞の分化に重要
であることが知られていたRunx1遺伝子を
欠損したマウスを作製しました。

 このマウスを解析したところ、
B細胞前駆細胞の数が減少し、
脾臓(ひぞう)のようなリンパ組織では、
B細胞が消滅していることを発見しました。

 さらに、転写因子として機能するRunx1
は、B細胞分化プログラムの発動に必要な
Ebf1遺伝子発現を調節するDNA領域に
直接結合し、Ebf1遺伝子の
エピジェネティック修飾※5を変化させて
Ebf1遺伝子を活性化させることが分かり
ました。

 また、Runx1遺伝子の機能を欠損した
B細胞前駆細胞で、人為的にEbf1遺伝子を
過剰に発現させると、B細胞の分化が
回復しました。

 これにより、Runx1転写因子はEbf1遺伝子
を活性化して、B細胞分化プログラムを
発動するために必須であることが分かり
ました。

 本研究成果は、米国の科学雑誌
「The Journal of Experimental Medicine」
(7月2日号)に掲載されるに先立ち、
オンライン版
(6月4日付け:日本時間6月4日)に掲載
されます。
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>これまで、E2A、Ebf1、Pax5という3つの
>遺伝子が順番に活性化する、という
>B細胞分化プログラムが提唱されて
>きました。

>今回、遺伝子操作したマウスを用いた
>実験で、Runx1とE2AがEbf1の活性化に
>必要であると分かりました(図3)。

>B細胞分化プログラムの発動メカニズム
>の一端が明らかになり、
>今後、B細胞分化を制御する薬剤の
>開発に貢献すると期待できます。
と言っていますが、まだ一端なので期待する
のはちょっと、と思います。

>血液幹細胞からB細胞への分化が始まる
>とき、血液幹細胞がどのようにして
>B細胞へ分化する運命を与えられ、
>正しい道筋をたどるのかはよく分かって
>いませんでした。
という所から

B細胞分化プログラム理解の最初の一歩が
前より少し詳細に見えて来たという感じ
でしょうか?

ここにもエピジェネティックスがからんで
いるんですね。

前途多難で時間がかかりそう。

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