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2012年4月 3日 (火)

自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が増える新たな仕組みを発見-副作用の少ない治療法の開発に期待-

自己免疫疾患の原因となる免疫細胞が
増える新たな仕組みを発見
-副作用の少ない治療法の開発に期待-

平成24年3月30日
科学技術振興機構 (JST)
慶應義塾大学 医学部

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 JST 課題達成型基礎研究の一環
として、慶應義塾大学 医学部の永井 重徳
助教らは、自己免疫疾患の原因となる
免疫細胞が増える、新たな免疫調節の仕組み
を発見しました。

 関節リウマチ、炎症性腸疾患注1)などの
自己免疫疾患は、免疫システムが自分自身の
正常な細胞や組織に対してまで攻撃して
しまうため発症しますが、その原因として
免疫システムで司令塔の役割をする
ヘルパーT細胞(T細胞の一種である細胞、
以下、Th細胞)の細胞のなかでも、
近年発見された「Th17細胞注2)」が
大きく関与していると考えられて
います。

 そのため、自己免疫疾患の治療標的
として世界中で盛んに研究されていますが、
Th17細胞がどのように増えるのか、
その仕組みは十分には明らかになって
いません。

 本研究グループは今回、脂質リン酸化酵素
の一種である「PI3K注3)」が
Th17細胞を増やす仕組みを明らかにし、
さらにその仕組みを阻害する薬剤を
自己免疫性腸炎のモデルマウスに投与して、
症状を改善することに成功しました。

 PI3KはTh17細胞を増やすだけ
でなく、さまざまな細胞で細胞分裂や代謝
を起こす重要な役割を担っています。

 今回明らかになった新たな仕組みを
さらに研究することによって、
Th17細胞の増加にのみ関わる
たんぱく質を抑制することができれば、
さまざまな自己免疫疾患に対する、副作用
の少ない治療法の開発につながるものと
期待されます。

 本研究成果は、2012年3月29日
(米国東部時間)に米国オンライン科学雑誌
「Cell Reports」で公開
されます。
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Th17細胞が自己免疫疾患の原因として
大きく関わっているらしいことは、
最近よく聞く話ですが、
>Th17細胞がどのように増えるのか、
>その仕組みは十分には明らかになって
>いません。
とのことです。

まだまだ未解明部分が多い。

そもそもTh17細胞の増殖に関わって
いると考えられる酵素などの蛋白は
多数ありますので、どれが最も影響する
のか調べるのが大変。

今回その一つが見つかったということですね。
大変だと思いますが、さらに研究を進めて
ください。
期待しています。

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