« 群馬大学神経生理 Homeから紹介 | トップページ | 飲食物由来の放射性ヨウ素およびセシウムによる東京都民への曝露量と発がんリスクの推定 »

2012年3月19日 (月)

『電機周波数問題~電力の在り方を考える』

『電機周波数問題~電力の在り方を考える』
2012/03/16
~大前研一ニュースの視点~より

---------------------------------------
▼東西の電力供給を自由にできるように

 経済産業省は6日、東西日本で異なる
電気の周波数を統一した場合、電力会社の
設備交換だけで約10兆円のコストがかかる
との試算をまとめました。

 また電気事業連合会は7日、送電時の
周波数が異なる東日本、西日本間の
電力融通能力をほぼ倍増させるには、
1300億~3500億円程度の工費が必要との
試算を初めて公表しました。

 実施する場合、電気料金などに上乗せ
する形で利用者の負担となるとのことです。

 なぜ同じ周波数にする必要があるのか?
私には理解できません。

 欧州では国別に周波数は違えども、
ハイボルテージDCを通してお互いに融通
できるようになっています。

 例えばフランスの原子力発電所で発電
された電力は、イタリアなどに相当量が
輸出されています。

 日本では静岡県の富士川と新潟県の
糸魚川付近を境にして、東側は50Hz、
西側は60Hzの電気が送られています。

 ここにあるコンバーターを倍増する
ための資金が1300億円という試算だと思い
ますが、私が提言しているのはこの東西
グリッドを拡大し、1000万kwhくらい送電を
可能にするということです。

 これを実現すれば、東西の電力供給を
完全に自由化することが可能です。

 欧州で実際にこのような機械を作って
いる会社の概算の見積もりによると、
約1兆円で実現できる可能性もあります。

 このような準備が完成すると、将来的
にはロシアのサハリンで発電された電力を、
直流・高圧で日本に輸入するということも
出来てしまいます。

 この時の運営体制としては、高圧送電網
の経営は「国」もしくは「公営会社」が
行い、3300ボルト以下の配電はこれまで
通り地域独占の電力会社が担当します。

 そして、発電に関しては完全に自由化
するべきだと私は思います。

 結果としてこれが国民の立場から見ても
もっとも安く、かつ全国に電力を供給
できるという点でも優れていると思います。

 1年前の事故直後から、私はこの提案を
しているのですが、なぜか民主党は正しく
理解してくれません。

 今一度、このスキームをきちんと検討して
もらいたいと思います。
---------------------------------------

なるほど一案ですね。

欧州は、
>国別に周波数は違えども、
>ハイボルテージDCを通してお互いに
>融通できるようになっています。
そうです。

>経済産業省は6日、東西日本で異なる電気
>の周波数を統一した場合、電力会社の設備
>交換だけで約10兆円のコストがかかるとの
>試算をまとめました。

大前さんの言うように東西グリッドを
拡大し、1000万kwhくらい送電を可能に
することが、約1兆円で実現できるのなら
是非そうすべきではないでしょうか?

経済産業省の言っていることは、だから
「出来ない」といっているように聞こえ
ます。

だいたい同じ国の中で電力の融通が
出来ないなどというのはおかしい
と思います。

そうであれば何とか解を見つけないと
いけない。
出来るようにする為の現実的な解には
何があるのか?
と言う視線で真剣に検討しているので
しょうか?

実際、融通しているEUの仕組みを学ぶ
べきでしょう?

アジアスーパーグリッドを構築する。
というと国家安全保障がどうのと、
いう話が必ず出て来ると思いますが、

電力を輸入するのも、原油を輸入するのも
国家安全保障の観点から言ってどの程度の
違いがあるのでしょうか?

具体的にどう違うのか?
どうすべきなのか真剣に議論すべき
テーマだと思います。

|

« 群馬大学神経生理 Homeから紹介 | トップページ | 飲食物由来の放射性ヨウ素およびセシウムによる東京都民への曝露量と発がんリスクの推定 »

経済・政治・国際ニュース」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『電機周波数問題~電力の在り方を考える』:

« 群馬大学神経生理 Homeから紹介 | トップページ | 飲食物由来の放射性ヨウ素およびセシウムによる東京都民への曝露量と発がんリスクの推定 »