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2011年9月 1日 (木)

抗がん剤は世界同時販売申請が当たり前のいま、標的医薬の新薬と治療薬の審査と認可を行う体制の整備が急務

抗がん剤は世界同時販売申請が当たり前
のいま、標的医薬の新薬と治療薬の審査
と認可を行う体制の整備が急務

2011/08/29
Biotechnology Japan:Webmasterの憂鬱

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 先週の個の医療でも報道しましたが、
米国食品医薬品局(FDA)は個の医療の
実現に不可欠な標的医薬とその標的の有無
を鑑別するコンパニオン診断薬の同時承認
を軌道に乗せました。
http://blog.nikkeibp.co.jp/bio/miyata/2011/08/207658.html

 FDAは2011年8月17日、悪性黒色腫の
画期的な治療薬「Zelboraf」
(vemurafenib)を、この医薬品の標的
である変異型BRAFたんぱく質
(BRAF V600E)を検出する診断薬
「cobas 4800 BRAF V600 Mutation Test」
を同時認可しました。

 また、8月26日には非小細胞肺がん治療薬
「Xalkori」(クリゾチニブ)と診断薬
「Vysis ALK Break Apart FISH Probe Kit」
も同時認可しました。
 米国では自由薬価であるため、翌日から
発売されています。
http://biotech.nikkeibp.co.jp/bionewsn/detail.jsp?id=20081178

 標的医薬の元祖ともいうべき乳がんの
抗体医薬「ハーセプチン」では新薬認可と
診断薬の認可は確か半年程度ずれ込んだと
覚えております。

 従来は診断薬と新薬の開発プロセスは
異なっており、また同じ企業やグループで
診断薬を開発可能な企業はスイスRoche社
と米Abbott社程度であり、新薬と診断薬の
同時認可は困難と業界では言われて
おりました。

 その常識を、FDAはひっくり返して
しまったのです。

 FDAは1980年代から個の医療の準備を
重ねておりましたが、とうとう約30年の
年月をかけて新しい創薬基盤を形成する
ことに成功したのです。

 この潮流を我が国の製薬企業は勿論、
厚労省やその委員会を形成する有識者達も
真摯に理解する必要があります。

 臨床開発に早期にバイオマーカーを
選別、患者選択を可能とする診断薬開発の
スタートも切る総合的な新薬・診断薬
開発体制を敷くことができるか?

 そして、我が国の医薬品と診断薬の
審査体制と許認可体制(担当部局や審議会)
の再構築が必要だと考えています。

 今さら、過去の遺産である新薬と診断薬
別々の審査や認可体制を墨守すること自体
が我が国のがん医療の障害となりつつある
ことを、認識しなくてはなりません。

 時代は急速に移り行くのです。
 取り急ぎ、標的医薬の新薬と治療薬に
限定して、審査と認可を行う体制の整備を
今行うべきだと思っています。

 今や抗がん剤は世界同時販売申請が
当たり前になりつつあり、我が国の
後進性と患者さんに対する不利益が
より鮮明になる可能性があるためです。

 合わせて薬価と診療報酬(診断薬の価格
を決定)も同時に決定する仕組みも、
当然のことながら望ましい。

 出来ない理由を山の如く、厚労省と
その関係者は書き連ねることはできると
思いますが、米国では可能となって
います。しかも、患者本位に考えるならば、
これは早急に実施しなくてはなりません。

 単なる事務手続きの担当者が時代の流れ
に棹さすことは、誇りある仕事に対する
誠実な対応とは私は思っておりません。
 ご奮闘を期待したいと思います。
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全くもって同感です。
>ご奮闘を期待したい

厚労省と政治家のお手並み拝見です。

患者からすれば、見ていられないというところ
でしょうが、これが日本の現実。

関連記事です。
コンパニオン診断薬と新薬の同時認可、
薬価収載と保険収載の同時化は患者さんの
命に関わる問題


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