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2011年9月 5日 (月)

九大、がん根絶のための新治療法開発に大きく一歩前進する新たな発見

九大、がん根絶のための新治療法開発に
大きく一歩前進する新たな発見

2011/08/31 マイコミジャーナル

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 九州大学(九大)は8月30日、正常造血
幹細胞および白血病幹細胞の遺伝子発現
パターンが、急性骨髄性白血病の独立した
生存予測因子であることを発表した。

 今回の発見により、「がん幹細胞」の
臨床的な重要性が明らかになったこと
から、がん根絶のためのがん幹細胞を標的
とした新しい治療法の開発につながる
可能性があるとしている。

 今回の成果は、同大学医学研究院病態
修復内科学助教の竹中克斗氏が研究員
として参加したトロント大学の研究チーム
によるもので、米国東部時間8月28日に
英科学雑誌「Nature Medicine」オンライン
速報版に掲載された。

 近年の研究で、白血病や乳がん、
大腸がん、脳腫瘍などのがん組織には、
極少数ながらがん幹細胞と呼ばれる
細胞集団が存在することが明らかに
なっている。

 すべてのがん構成細胞は、がん幹細胞が
頂点となって作り出されるという
「がん細胞モデル」が広く認知されつつ
ある状況だ。

 つまり、がん根絶のためには、
「がん組織の根源となっているがん幹細胞
の根絶が不可欠である」という考え方
である。

 しかしがん幹細胞は、がん組織から分離
された細胞を免疫不全マウスに異種移植
することによって特定される細胞集団で
あり、がん幹細胞モデルの概念が直接的に
実地臨床に応用可能かどうかはこれまでは
明らかになっていなかったのである。

 今回の研究では、「正常造血幹細胞」
(HSC)および「白血病幹細胞」(LSC)の
遺伝子発現パターンが、急性骨髄性白血病
(AML)の独立した生存予測因子であることを
明らかにした。

 そのことから、がん幹細胞モデルが
単に実験モデル上での概念ではなく、
直接的に臨床的意義を持つことを証明した
のである。

 研究チームでは、16例のAML検体から、
それぞれ複数の細胞集団を選別し、
免疫不全マウスを用いた高感度の異種移植
アッセイ(解析法)によって、LSCを含む
細胞集団を特定した。

 症例によっては、LSCを含む細胞集団は
異なるものの、AMLはLSCを頂点とする
階層性を持つがん幹細胞モデルによって
構成されていることが判明したのである。

 機能的に確認されたLSCと、LSCを
含まない細胞集団のマイクロアレイ
(数千から数万種の遺伝子発現を同時観察
が行える観察法)を用いた遺伝子発現解析
による比較から、LSCに特異的に発現する
42個の遺伝子群を特定した。

 同じく、LSCの発生起源となっている
HSCの遺伝子発現プロファイルについても
解析し、HSCに特異的に発現する121個の
遺伝子群も特定した。

 その結果、バイオインフォマティクス
(情報生物科学)解析から、LSCとHSC
によって共有される中核的な44個の
遺伝子群が特定されたというわけである。

 これらの遺伝子群は、幹細胞制御や
がん遺伝子を多く含んでいるという。

 また、たんぱく相互作用データベース
での解析では、これらの遺伝子は1つの
大きなクラスタを形成し、機能的に密接に
関連していることから、「幹細胞性」の
特性の基礎となる分子機構が存在すること
も示されている。

 そして研究チームが次に実施したのが、
この幹細胞性に重要な遺伝子発現
プロファイルの臨床的な意義についての
解析だ。

 遺伝子発現や生存情報のあるAML
(正常核型)160例を、LSCもしくは
HSC遺伝子発現プロファイルに従って
2群に分け、その生存期間についての比較
が行われた。

 その結果、LSC、HSCどちらの遺伝子発現
プロファイルも、AMLの生存における有意な
独立予測因子であることが判明。

 これら幹細胞遺伝子群を高発現している
AMLでは、生存期間が有意に短いことが
示された。

 また、幹細胞遺伝子プロファイルは、
これまでに同定されている分子生物学的
リスク因子とも独立した新たな
生存予測因子となることが明らかとなった
のである。

 今回の研究成果は、がん根絶の新たな
方法として、がん組織構成細胞全体に
ではなく、極少数のがん幹細胞を標的
とした治療法を開発することが有効となる
可能性が示されたという。

 がん細胞の遺伝子発現を詳細に解析する
ことによって、がん幹細胞を根絶する
新しい分子標的の発見や、より強力な治療
を必要とする症例を見出すバイオマーカー
(示標)の発見につながる可能性もある
とした。

 さらに、今回の研究手法はAMLだけ
でなく、ほかのタイプの白血病や
大腸がん、乳がんなどの固形がんにも
応用可能であることから、それぞれの
がん組織におけるがん幹細胞の特定や、
がん幹細胞特異的遺伝子の特定によって、
新たながん治療薬が生まれる可能性も
あるとしている。
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素晴らしい発見のようです。

>がん根絶のためには、「がん組織の
>根源となっているがん幹細胞の根絶が
>不可欠である
と言う話は聞いたことがありますが、
より具体的になって来ましたね。

>がん幹細胞を根絶する新しい分子標的
>の発見や、より強力な治療を必要とする
>症例を見出すバイオマーカー(示標)の
>発見につながる可能性もある
とのことで、大いに期待したい。

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