氷だけで昼間の冷房 普及進むヒートポンプ蓄熱システム
氷だけで昼間の冷房
普及進むヒートポンプ蓄熱システム
2011年9月8日 朝日新聞
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東京・秋葉原と茨城県つくば市を結ぶ
つくばエクスプレスの秋葉原駅。
厳しい残暑でも構内は涼しかった。
「氷による冷房のおかげですよ」と、
運行する首都圏新都市鉄道施設・工事課の
上田広隆課長補佐は話した。
地下2階と3階の機械室に、水の入った
コンテナほどの大きさの氷蓄熱槽が計5個。
6月から9月まで、午前0時から午前6時
まで、冷凍機で零下5度に冷やした不凍液を
蓄熱槽内の細いパイプに流し込み、水を
凍らせている。
午前6時から午後1時までは、冷凍機で
5度に冷やした不凍液を使って冷房。
約5500平方メートルの駅構内の気温
は28度に保たれる。
午後1時になると冷凍機を止めて夜間に
ため込んだ氷を冷房に利用する。
氷がなくなるまで5時間ほど運転できる。
上田さんは「昼間の冷房は氷だけで対応
できる。
電力事情の厳しい昼間に消費電力を
減らせるので、社会的に貢献できる」と
話す。
夜間は外気が涼しいため、日中より
省エネ効率がよく、電気料金も安い利点も
ある。
夜間に水を冷やしたり氷を作ったりして、
昼間の冷房に使うシステムは、
「ヒートポンプ・蓄熱システム」と呼ば
れる。
普及を推進する「ヒートポンプ・蓄熱
センター」(東京都中央区)によると、
夏のオフィスビルなどでは、昼間を中心に
空調が60%以上の電力を消費している。
同センターによると、国内の設置件数は
2009年度で約3万件。
オフィスビルや公共施設などを中心に
普及が進み、1990年度の20倍に
達した。
東京スカイツリーにも導入されるという。
同センターは「蓄熱システムを利用
すれば冷房をしながらピーク電力を削減
できる。
省エネにもつながる。
普及を進めたい」としている。
(中村浩彦)
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電力のピークシフトには有効そうです。
各社エコシステムとしてある程度の規模
のものを想定しているようです。
電力会社も割引料金を設定して普及させ
ようとしてます。
地下熱をうまく利用するのが良いと
思うのですが、掘るのにお金がかかる。
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