タングステン酸化剤を使い、細胞機能初期化のメカニズム解明へ
タングステン酸化剤を使い、細胞機能
初期化のメカニズム解明へ
-5-ヒドロキシメチルシトシンを検出する
ためのレアメタルを用いた新手法を確立-
平成23年8月30日 理化学研究所
詳細は、リンクを参照して下さい。
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DNAメチル化やヒストンアセチル化など、
ゲノムに書かれた遺伝情報であるDNA塩基
配列の変化を伴わずに、遺伝子発現を
活性化したり、不活性化したりする
エピジェネティクスが注目を集めています。
エピジェネティックな化学修飾は、
個体発生や細胞分化の過程で重要な役割を
果たす一方で、誤った化学修飾が、がんを
はじめとするさまざまな疾病をもたらす
ことが知られています。
DNAを構成する塩基の1つ「シトシン」の
メチル化は、遺伝子発現を制御し、細胞の
機能を決める役割を担う一方、シトシンの
脱メチル化は、抑制されていた遺伝子発現
を回復して細胞機能を初期化(脱分化)
することが知られています。
しかし、DNAの脱メチル化には未解明の
部分が多く、脱メチル化過程で
5-ヒドロキシメチルシトシンが生じる
可能性が指摘されているだけでした。
基幹研究所の岡本核酸化学研究室らは、
この5‐ヒドロキシメチルシトシンを
タングステン酸化剤で特異的に酸化する
反応を発見し、DNA配列中のこの鍵物質の
位置をDNAシーケンサ解析で簡単に検出する
ことに成功しました。
DNA塩基配列を一気に調べる方法で
DNA配列中の5-ヒドロキシメチルシトシン
を検出したのは世界で初めてです。
この解析手法は、遺伝子発現の初期化
(脱分化)のメカニズムを解く革新的な
手法として期待できるとともに、
DNAメチル化、脱メチル化が鍵となる
ES細胞・iPS細胞の研究に大きく寄与する
ことになります。
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>遺伝子発現の初期化(脱分化)の
>メカニズムを解く革新的な手法
>として期待できる。
素晴らしい。
今後の研究に期待したい。
関連記事です。
「理研、金属酸化剤を用いた細胞機能
初期化のメカニズムに迫る技術を発表」
2011/08/31 マイコミジャーナル
こちらの方が詳しく書かれている
ようです。
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