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2011年8月26日 (金)

米国食品医薬品局が新薬と診断薬を同時許可、同時開発・商業化が実現

米国食品医薬品局が新薬と診断薬を
同時許可、同時開発・商業化が実現

2011年08月24日
Biotechnology Japan:Webmasterの憂鬱

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 8月17日、米国食品医薬品局が
悪性黒色腫の画期的な治療薬「Zelboraf」
(vemurafenib)を加速認可しました。

 これは世界初の前がん遺伝子BRAFの
突然変異たんぱく質(BRAF V600E)を阻害
する抗がん剤です。

 多種のがんでもBRAFの変異は検出されて
おり、やがて幅広いがんに適応拡大が
進むと予想される※ブロックバスターです。

 スイスRoche社が米国のベンチャー企業
Plexxikon社から導入しました。
 米国ではRocheグループの米Genentech社
が販売します。
 実は、第一三共がPlexxikon社を買収
しましたので、第一三共もこの画期的な
新薬を米国で共同販売いたします。
 適応拡大次第では、買収資金900億円
超も安かったかも知れません。

 Zelborafは画期的な新薬という以外にも、
2つの意味で画期的な医薬品です。

第一はFragment-based lead discovery
という新しい手法で開発され、最初に
商業化された医薬です。

 通常のHTSでは分子量500程度の
ライブラリーから薬剤の候補を選別します
が、FBLDではもっと小さな分子量200程度の
ライブラリーから薬剤の候補を見つけ、
その低分子が結合する標的のポケットを
埋めるような形で分子修飾を行うことで、
親和力の強い医薬品を開発する手法です。

 第二は、まさに個の医療の医薬品として、
新薬の認可とBRAF V600E変異を検出する
診断薬「cobas 4800 BRAF V600 Mutation
Test」を同時に認可した、初めての例と
なったことです。

 まさに新薬と診断薬の同時開発・商業化
が実現しました。
 ビジネスの違いや規制プロセスの違いで、
個の医療に不可欠なコンパニオン診断薬の
同時開発は困難であるといわれてきました
が、この頸木を解き放ちました。

 最も同じ企業グループであるドイツ
Roche Diagnostics社とGenentech社なら
ではの同時発売と言えるかも知れません。

 しかし、個の医療の事業化が展開する
につれ、同時発売は必要不可欠な絶対条件
となりつつあります。
 我が国の規制当局も同時認可を実現
すべく、内部での審査状況の協調などを
図らなくてはならないでしょう。

 Zelborafを米国でGenentech社は
6ヶ月間投与で5万6400ドルで販売する
予定です。
 この高額な医薬品は医療経済の観点
からも個の医療化されなくてはなりません。

 既に、協和発酵キリンが抗CCR4抗体を
成人性T細胞白血病の治療薬として申請
した時に、同社のグループ企業、
協和メディックスががん患者さんのCCR4
の有無を測る診断薬を、今年、同時申請
しています。

 医薬品医療機器総合機構や厚労省の
もたつきで、同時認可、同時販売が
できないようでは、世界に顔向けできない
と、心得て精進していただきたいと
考えます。
 この際、時差を生じる不合理な薬価や
診療報酬の決定の仕組みも再検討しなく
てはならないでしょう。

※ブロックバスター (医薬品) - 医薬用語。
新たなジャンルを打ち立て、圧倒的な
売り上げを見せた医薬品をこのように呼ぶ。
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>やがて幅広いがんに適応拡大が
>進むと予想されるブロックバスター
だそうです。
第一三共がからんでいるようですから、
期待したい。

さらに、新薬と診断薬を同時許可とは、
さすが米国は早い。

新薬と診断薬はペアで世に出せなければ
役に立ちません。
診断できなければ、新薬もなにもない
のです。

>日本では、既に、協和発酵キリンが
>抗CCR4抗体を成人性T細胞白血病の
>治療薬として申請した時に、同社の
>グループ企業、協和メディックスが
>がん患者さんのCCR4の有無を測る診断薬
>を、今年、同時申請しています。

>医薬品医療機器総合機構や厚労省の
>もたつきで、同時認可、同時販売が
>できないようでは、世界に
>顔向けできないと、心得て
>精進していただきたいと考えます。
同感です。しっかり精進して頂きたい。

人がいないとか、設備がどうとか
いう言い訳は止めて貰いたい。

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コメント

アメリカのノースウエスタン大学がALSの原因を特定したという記事を見つけました。治療にも新しいアプローチが期待できるとのことですが、内容が難しすぎてよくわかりません。ともあれ、ALSで苦しんでいる患者さんには朗報です。

投稿: オリバー | 2011年8月27日 (土) 06時32分

情報ありがとうございます。
私も知っていました。 

この記事ですね。
「米大チームが難病ALSの原因を特定、新薬開発にはずみ」
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2821748/7666607?utm_source=afpbb&utm_medium=topics&utm_campaign=txt_topics

紹介しようと思っていたのですが、遅れました。

>再生メカニズム機能不全の原因はユビキリン2と呼ばれる有機化合物に
>あるという。
>ユビキリン2は神経細胞内の欠陥または損傷のあるタンパク質の
>再生利用を促す役目を持つ。

>このため、ユビキリン2が働かないと、神経細胞内に損傷したタンパク質が
>堆積し、神経細胞を著しく破壊してしまう。

ユビキリン2と呼ばれる有機化合物が働くことが重要らしいですね。

>この機能不全は遺伝型ALS、孤発性(非遺伝型)ALS、認知症を伴うALS
>のすべてで見られた。
らしいです。

なので、今までとちがったアプローチで、いろいろなタイプのALSに有効な
新薬の開発ができるかもしれません。

朗報だと思います。期待しましょう。

投稿: haredasu | 2011年8月27日 (土) 12時31分

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