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2011年8月 6日 (土)

地震規模予測の見直しについて考える(松田 宏)

地震規模予測の見直しについて考える
(松田 宏)

2011年4月25日
松田宏の異分野交流サロン

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 日本の海岸で津波を過小に想定したの
なら、非常識というものだろう。

 大正時代に発生した関東大震災でも、
房総半島で8~12mの津波が観測され、
湘南地方でも小田原の市街地が壊滅的な
被害を受けたという史実があるにも
かかわらず、である。

 頻度の低い自然現象では、2倍や3倍は
誤差の範囲なのだ。

 6.6mの津波を想定したので7.2m
の堤防を作った、というような安全率は、
過去に数百回分のデータがある場合に
初めて可能だが、それには数千年~数万年
の記録が必要で、実際には不可能なのだ。

 統計学によれば、もし過去に発生した
数百件の大津波の平均波高が6.0m、
標準偏差2.0mだったと仮定すると、

95%の確率で津波の高さは
2.0~10.0mとなり、

2.5%(残り5%の半分)は
10mを超え、

0.5%(1%の半分)の確率で
12mを超えたはずだ。

 ただし、そのためには
過去数千年~1万年間にわたる信頼できる
データが必要で、実際には不可能に近い。

 しかし、たかだか数百年での過去最大値
を基にした被害の想定は間違いであること
は確かである。

 大きな地震はまれにしか起きないし、
現在では定説になっているプレート理論
(プレートテクトロニクス)も
1960年代後半に出現したかなり新しい
ものであり、完璧であるという証明は
されていない。

 今回の地震規模予測見直しの機運も、
これまでの理論や定説を超える何かが
ありそうだ、ということがわかったからだ。

 何百年に一度、あるいは何千年に一度
しか起きない大地震について、たかだか
数百年、あるいは千数百年の、しかも
科学的とは言えない古文書の記述などの
限られた記録に基づいた研究では、法則性
に関する学説にも自ずから限界がある。

 つまり、自然界にはわからないことが
沢山あるのだ。

 そもそも、地震の規模を表す
マグニチュード(M)という単位も、
従来のものは非常に大規模な地震では
数値が飽和するという問題があり、
モーメントマグニチュードという
新しい単位が提案されていう状況だ。

 今回の東日本大震災ではM9.0と
言われているが、
これはモーメントマグニチュードによる値
であり、従来の気象庁マグニチュードや
その他のマグニチュードによる値ではない。

 違いも認識せずに9.0という数字だけ
が独り歩きしてしまうのは非常に問題で
ある。

 津波については「津波の高さは予測
できなかったのか」で述べたとおり、
理科年表という広く読まれている資料
でさえ過去に推定波高が30mを超える
津波が有史以来に6回も起きたと
記載されている。

 これに海底の地形や湾の奥かどうか、
高潮と重なった場合はどうなるのか、
ということを考慮すれば、今回の原発事故
の原因は想定外の津波だった、という
言い訳は納得できない。

 想定が間違っていたとしか考えられない
のである。

 今回の福島原発の事故を契機に、既に
他の原発では堤防の増強が行われる
というが、これまでの想定が低すぎたこと
を事実上認めたことになる。

 地震の専門家なら、明確に証明されて
いないことについては、安全だとか危険だ
というような白か黒かの断言はしないはず
だ。震度○.○を超える地震が
今後100年間に発生する確率は○○%
程度、という学問的には正しい「推定」を
述べるはずだ。

 それをどの程度の期間と安全度を想定
して設計上の目標にするか、ということが
問題の本質ではないか。

 想定した目標を実現できる設計を行い、
設計通りに作ったから品質が高い、
あるいは安全度が高いというのは、
最初の段階で大きな間違いをしている
のではないだろうか。
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そう思いますね。

要は現在の地震学というのは発展途上の
もの。まだまだ信頼に値しない。

事実まったくと言って良いくらいその
予測は当たっていない。

本物の地震学者であれば、
言えることは、確立論的な話しか
できないはず。
それも、測定精度から言っても
かなりの誤差が含まれるはず。

それを元にして安全である期間とか
余裕度とか議論できるレベルではない
と思う。

決して事故など起こせない原発を作る
などというのは、余程の安全率を
かけないと心配で建設などできないはず。
それなのに、簡単に安全宣言を出せる
現在の専門家 or 政治家は全く信用
できない。


関連記事です。
M9 「常識」に死角
朝日新聞アスパラクラブ
科学面にようこそ

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