内耳形作る遺伝子特定 神戸大チーム
内耳形作る遺伝子特定 神戸大チーム
2011年8月11日 朝日新聞
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音を聴く時に重要な役割を果たす、内耳
の構造を作るのに欠かせない遺伝子を、
神戸大医学研究科の富樫英助教や大学院生
の小南賀乃子さんらがマウスの実験で特定
した。
この遺伝子が働かないと、本来は規則的
な内耳の構造が不規則に乱れる。
それが聴覚障害の一因となっている可能性
もあるという。
富樫さんらは、細胞と細胞がくっついて
形を作る際に重要なたんぱく質の遺伝子
「ネクチン1」「ネクチン3」が働かない
マウスを人工的に作り、内耳を調べた。
本来は規則的に並ぶ有毛細胞とそれを
支える細胞の並び方が乱れていた。
有毛細胞の毛は聴覚に欠かせないが、
細胞の並び方が乱れると毛がくっつき、
聴覚障害の一因になる可能性がある。
研究チームは「今後は聴覚障害と
ネクチン1やネクチン3の関係を調べたい」
と話す。
米科学誌サイエンス電子版に発表された。
(大岩ゆり)
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遺伝子の解析どんどん進んでいます。
この発見はまだまだ最初の一歩だと
思いますが、原因不明、治療法無しという
病気がたくさんあります。
遺伝子の解析が進むことによって、
これらの病気に対して対策が
とれるようになることを期待したい。
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