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2011年8月 6日 (土)

科学研究は年度の切れ目で切れるものではない、研究費の預け金問題は制度の欠陥にまで踏み込むべき

科学研究は年度の切れ目で切れるもの
ではない、研究費の預け金問題は制度の
欠陥にまで踏み込むべき

2011年08月01日
Biotechnology Japan:Webmasterの憂鬱

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 朝日が入手した企業の預かり金帳簿を
基に、関東を中心に60大学330人の教官が
年度末に余った研究費を機材を購入した
格好にして、企業に預けていたことを暴露
しました。

 この結果、東工大の次期学長に決まって
いた副学長も預け金を行っていたことが
判明、学長就任を辞退したため、東工大は
混乱に陥っております。

 朝日もここまでやったなら、全国調査を
やっていただきたい。
 このままでは関東仕置にとどまります。

 一罰百戒は行政府がやること。

 メディアであれば、研究者個人の悪
としての摘発では不十分です。

 全国の実態が分かれば、殆どの研究者が
多かれ少なかれこうした預け金に手を染め
たり、染めたいという誘惑と戦っている
ことが明白となるためです。

 我が国の科学研究費の制度の欠陥にまで
踏み込まなくては、定期的に科学研究費の
スキャンダルを報道するだけで、我が国の
科学研究の公明正大化と環境の改善には
繋がらないと思うからです。

 是非とも、今後の報道を拡大して欲しい
と望んでおります。

 科学研究が年度の切れ目で綺麗に切れる
ならこのような事態はまさに、個人的な
犯罪として追及して良いでしょうが、
これがうまくいかない。

 切れ目のない研究に、財務省の都合の
単年度会計を遮二無二当てはめることが、
そもそもの根本原因です。

 文科省の科研費などでは余った研究費の
繰越を認めるように制度は変わりましたが、
その対象が限定されていることと
手続きが面倒な点に改良の余地はあります。

 もう一つ改良すべき点は、余った予算を
返した場合、これを不当に予算を膨らまして
請求したと性悪説で解釈することを止める
ことです。

 ギリシャ以上にGDP比の負債が膨らんで
いる我が国政府にとって、科学研究を
効率化して経費を削減した努力の成果
として、研究費の返還は賞賛されるべき
ものであると解釈すべきであると、
私は思います。

 政府の単年度主義の結果、なんでも予算
は使い切らなくてはならないという
形式主義が無駄と不正の温床となっている
構造を突かなくてはなりません。

 但し、予算を返還したからといって、
勿論、科学研究の結果や成果は例え
ネガティブデータであったとしても、
きちっと報告し、国家の知識として蓄積
しなくてはならないことは言うまでも
ありません。

 国家の研究事業の評価などにも関与する
ことがありますが、全部ポジティブデータ
ばかりで、それは結構なのですが、本当の
科学研究が無数のネガティブデータの
積み重ねであることを考えると、
なんだか上澄みだけで評価させられている
気分になります。

 これは科学研究全般の問題ですが、
ポジティブデータに偏って論文発表が
行われる現在の仕組みを、我が国の政府が
支援した研究だけでもネガティブデータを
集め、それを我が国の研究者が共有できる
仕組みを創ったら、落日の勢いの我が国の
科学研究も底を打つ秘策となるかも
知れません。

 世界中どこを見回しても、信頼に足る
ネガティブデータを出すことが出来る
のは、決して皮肉ではありませんが、
日本以外ないと考えているからです。

 無駄な重複を避け、失敗の共通原因を
探り、そして成功に一歩でも近づくことが
出来るのではないでしょうか?

 研究費の不正預かり金問題にしても、
実態から離れた形式的議論では前には
進みません。

 科学研究も赤裸々な実態を研究者が
公開し、きちっと政府と議論すべき
でしょう。

 これは学会とその親玉である
日本学術会議がまず先頭を切って行うべき
問題であると思います。
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>科学研究が年度の切れ目で綺麗に切れる
>ならこのような事態はまさに、個人的な
>犯罪として追及して良いでしょうが、
>これがうまくいかない。
>切れ目のない研究に、財務省の都合の
>単年度会計を遮二無二当てはめることが、
>そもそもの根本原因です。

>余った予算を返した場合、これを不当に
>予算を膨らまして請求したと性悪説で
>解釈することを止めることです。
>ギリシャ以上にGDP比の負債が膨らんで
>いる我が国政府にとって、科学研究を
>効率化して経費を削減した努力の成果
>として、研究費の返還は賞賛されるべき
>ものであると解釈すべきであると、
>私は思います。
全く同感です。


>但し、予算を返還したからといって、
>勿論、科学研究の結果や成果は
>例えネガティブデータであったとしても、
>きちっと報告し、国家の知識として蓄積
>しなくてはならないことは言うまでも
>ありません。
>国家の研究事業の評価などにも関与する
>ことがありますが、
>全部ポジティブデータばかりで、
>それは結構なのですが、
>本当の科学研究が無数のネガティブデータ
>の積み重ねであることを考えると、
>なんだか上澄みだけで評価させられて
>いる気分になります。
>これは科学研究全般の問題ですが、
>ポジティブデータに偏って論文発表が
>行われる現在の仕組みを、我が国の
>政府が支援した研究だけでも
>ネガティブデータを集め、それを
>我が国の研究者が共有できる仕組みを
>創ったら、落日の勢いの我が国の
>科学研究も底を打つ秘策となるかも
>知れません。
そうですね。
難しい問題ですが、確かに成功は無数の
失敗の上に成り立っていることを考えると
失敗事例をどう生かすかが重要なこと
なのかも知れません。

現在の原子力政策のように失敗に次ぐ
失敗にも予算を投入し続けるという
愚策を続けている国のやり方の評価は
どこがやるのでしょうか?

それこそ投資対効果比はものすごく低い
はずなのに継続できる。

原子力だって科学ではなかったのかな?
科学的評価はどうなっている?

研究の段階は卒業した?

卒業した割にはおそまつすぎる
と思う。

危険だからと言って何もできない。

そんなことは分かっていたこと
なのに!

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