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2011年8月 4日 (木)

第三の超伝導メカニズムを発見

第三の超伝導メカニズムを発見
29 July 2011
RIKEN Research Highlights

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 鉄ニクタイドと総称される物質の
超伝導メカニズムを巡る議論に、
理研放射光科学総合研究センター
(兵庫県佐用町)をはじめとする国内の
研究機関、および中国の研究者らからなる
共同研究チームが、とうとう決着を
つけた1。

 鉄ニクタイドの超伝導が発見されたのは、
つい最近のことである。

 鉄ニクタイド超伝導体はいわゆる
「高温超伝導体」であるが、「高温」
というのは名ばかりで、超伝導体として
機能する温度はまだ室温をはるかに
下回っている。

 室温で超伝導を実現することは、物理学
に残された大きな課題の1つである。

 室温超伝導が実現すれば、電気機器は
エネルギーをロスせずに動作することが
でき、エレクトロニクスに革命が起こる
だろう。

 超伝導が起こるのは、電子が2つずつ
結びついて「クーパー対」を形成するとき
である。

 この対形成により超伝導物質の
エネルギースペクトルにギャップができる
と、電子は、電気抵抗を引き起こす
メカニズムの影響を受けなくなるのだ。

 電子にクーパー対を形成させる方法は
いろいろあるため、電子を結びつける
「のり」の種類により超伝導体を分類する
ことができる。

 これまで、超伝導物質は大きく2つの
カテゴリーに分けられていた。

 その1つは、非常に低い温度で超伝導を
示す古典的超伝導体で、結晶格子の
原子振動が「のり」の役割を果たしている。

 もう1つは、元祖高温超伝導体である
銅酸化物で、電子スピンに基づく
磁気相互作用が「のり」になっている
(図1)。

 鉄ニクタイド高温超伝導体の基本的な
超伝導メカニズムについては、物理学者
たちは銅酸化物高温超伝導体に似ている
だろうと推測していた。

 しかし、これに矛盾する実験結果も
示されており、その厳密なメカニズムを
巡って論争になっていた。

 研究チームは、こうした議論の的と
なっていた鉄ニクタイドのクーパー対
形成メカニズムを解明するため、
鉄ニクタイドの超伝導ギャップの特性を
調べた。

 世界最高レベルの分解能を持つ
レーザー光電子分光装置を開発し、これを
用いてこれまでにない詳細さで
超伝導ギャップを解析することに成功した。

 その結果、意外にも、鉄ニクタイドで
クーパー対を形成させていたのは、
電子スピン間の相互作用ではなかった。

 結合を媒介していたのは、原子芯周囲の
電子雲、すなわち「軌道」だった。

 一部の軌道が同じエネルギーを持って
いることで、超伝導を媒介するのに十分な
強さの相互作用と電子揺らぎが生じていた
のだ。

 今後、電子軌道に基づくさらに高温で
超伝導を生じる物質が、ぞくぞくと発見
される可能性がある。

 「今回の研究によって、電子軌道が、
格子振動、電子スピンに続く第三の『のり』
であることが確認されたのです。

 この発見は、室温超伝導の実現という夢に
一歩近づくものであると考えています」と、
論文の第一著者である、東京大学の
下志万(しもじま)貴博特任助教は、
展望を語っている。
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夢がありますね。

>今回の研究によって、電子軌道が、
>格子振動、電子スピンに続く第三の
>『のり』であることが確認されたのです
第三の『のり』の発見です。

早く室温超伝導体が実現できると良い
ですね。

類似研究です。参考まで、
鉄系高温超伝導体の超伝導阻害因子を
発見

平成23年7月13日
東北大学 大学院理学研究科
東北大学 原子分子材料科学高等研究機構
科学技術振興機構(JST)

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