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2011年8月 9日 (火)

NIPS、幹細胞の作製メカニズムの一端を解明 - あらゆる脳細胞の作製に期待

NIPS、幹細胞の作製メカニズムの一端
を解明 - あらゆる脳細胞の作製に期待

2011/07/20 マイコミジャーナル

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 すべての脳細胞の源となる神経幹細胞
だが、自然科学研究機構・生理学研究所
(NIPS)の等誠司准教授らの研究グループは、
脳のすべての細胞の起源である神経幹細胞
が生まれる際に、DNAの「脱メチル化」が
起きることを示した。

 ES細胞やiPS細胞を用いて神経細胞を作る
際にも、同メカニズムが働いていると推定
され、効率的な神経細胞の作製技術の進歩
につながることが期待される。

 同成果は、東京大学の加藤茂明教授、
理化学研究所の細谷俊彦チームリーダー、
情報システム研究機構の堀田凱樹前機構長
との共同研究によるもので、英国科学誌
「Nature」の
姉妹誌「Nature Neuroscience」(電子版)
に掲載された。

 細胞が持つDNAにはすべての遺伝子
(ゲノム)情報が書き込まれているが、細胞
ごとの特徴に応じて必要な情報と
そうでない情報が選り分けられて、不必要
な情報は言わば「糊付け」によって
隠されている。

 この「糊付け」は「DNAのメチル化」と
呼ばれており、逆に必要な情報を取りだす、
つまりDNAの糊付けをはがす
(メチル化を取り去る)ことは「脱メチル化」
と呼ばれている。

 今回、研究グループは、
GCM(Glial cells missing)と呼ばれる
遺伝子が働くと、この「DNAの脱メチル化」
が起きることを証明した。

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図2 神経の出来る前の細胞のDNAでは、
糊付けされてしまっている部分があり、
神経幹細胞に重要なHes5遺伝子が上手く
働くことができない。
 ここでGCM遺伝子が働くと、この糊付け
を取り去ることができることが分かった
(脱メチル化)。
 これにより、幹細胞の細胞内信号として
重要なNotchシグナルの働きで、
Hes5遺伝子が活性化することが可能と
なり、神経幹細胞として働くことができる
ことが判明した


 神経細胞が出来る前の胎児でGCM遺伝子
が働くと、Hes5(ヘス・ファイブ)という
別の遺伝子の「糊付け」がはがれ、
Hes5遺伝子が活性化され、このHes5遺伝子
の活性化により、脳のすべての細胞の起源
である神経幹細胞が生まれることを解明
した。

 実際、GCM遺伝子がない遺伝子改変マウス
では、Hes5遺伝子が活性化されず、
神経幹細胞が出来にくくなっていること
が確認された。

 ES細胞やiPS細胞といったあらゆる細胞
になることができる多能性幹細胞から
脳細胞が出来る際にも、すべての脳細胞
の源となる神経幹細胞となることが
知られているが、今回の研究で、この際、
DNAの「糊づけ」を剥がす「脱メチル化」が
進むと、効率よく神経幹細胞ができること
が証明されたこととなる。

 そのため、今回の分子メカニズムを応用
することで、ES細胞やiPS細胞から効率よく
神経幹細胞を作り、神経細胞やグリア細胞
などのあらゆる脳細胞を作り出すことが
できることが期待されることから、
等准教授は「神経細胞が生まれる際に、
"脱メチル化"と呼ばれる分子メカニズムが
関与していることを世界で初めて証明
できた。

 ES細胞やiPS細胞を用いて神経細胞を
生みだす際にも、この分子メカニズムは
重要だと推定される。

 効率のよい神経細胞の作製技術の開発に
役立てられるのでは」とコメントしている
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>神経細胞が出来る前の胎児でGCM遺伝子
>が働くと、Hes5(ヘス・ファイブ)という
>別の遺伝子の「糊付け」がはがれ、
>Hes5遺伝子が活性化され、このHes5遺伝子
>の活性化により、脳のすべての細胞の起源
>である神経幹細胞が生まれることを解明
>した。
素晴らしい。
今後に期待したい。

この前の記事
LOTUS:中枢神経の再生を促進
マウスの脳で発見

の前段階の出来事のようですね。

神経幹細胞が生まれる時の仕組みの解明
です。

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