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2011年7月 2日 (土)

除染を急げば大幅に放射線量は減少する 市民の健康を守れるのは自治体

除染を急げば大幅に放射線量は減少する
市民の健康を守れるのは自治体
福島原発震災

チェルノブイリの教訓(11)
2011年7月1日 DIAMOND online

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 除染は早く進めたほうがいい。

 とはいうものの、政府は動かず、自治体
は政府の指示を待つ、という拘束された
状況が続いている。

 福島県は県内でかなり詳細な放射線量の
計測を進めており、その結果を待って
除染対策を進めるようだ。

 すでに福島市内の小学校と通学路で除染
の実証実験を行なっていて、大きな効果が
確認されている。

 それにしてもどうすればいいかわから
ない、という市民や自治体のために、
京都精華大学の山田国広教授、細川弘明
教授らが、だれでもできる除染の
マニュアルを作成中だ。

 これを「放射能除染・回復プロジェクト」
と名づけて準備中だそうだ。

 水で洗い流すのではなく、粘着テープや
洗濯ノリで剥ぎ取るもので、詳細を
マニュアル化して7月中旬に福島市で発表
すると報じられた
(「京都新聞」2011年6月24日付)。
 先週、テレビのニュースで見た読者も
多いだろう。
 山田教授は環境汚染と回復の専門家
としてよく知られている。
 大いに期待しよう。

 セシウム137の半減期は30年、と聞いた
だけでうんざりし、意欲がなくなりそう
だが、土壌に沈着した放射性物質は
セシウム137とセシウム134が多いが、
どうやらこの二つの放射性セシウムの量の
比は1:1のようである。

 すると、全体の半減期は30年より
はるかに短いと考えられる。
 なぜならば、セシウム134の半減期は
2.06年だからである。

 筑波大学アイソトープ総合センターが
公表した土壌汚染の地図によると、
セシウム137と134の沈着量は同じに見える。

 三重大学生物資源学部の勝川俊雄
准教授は、水産物のセシウムの量のデータ
から、セシウム137と134の比を割り出して
いる。このグラフをご覧いただきたい。
 放出されたセシウム137と134の量が1:1
であることがわかる。
 以下、勝川准教授の了解を得て図を
転載する。

Img_8cde9ba205af392d1ad6c60116b9929

 勝川准教授は、半減期の異なる
セシウム137と134の量が1:1であること
を前提に、全体の減少速度を計算している。
 次の図をご覧いただきたい。

Img_318ccaf0292aa1f035bd4a15e5034df

 半減期2.06年のセシウム134は急速に減少
し、1年で全体の十数%が消え、3年で3割
近く減る。
 両セシウム総量の半減期は6年ということ
になる。

 つまり、今、除染を進めれば、急速に
局所的な高放射線量は減少することになる。

 30年という途方もない時間ではなく、
みるみる効果をあげるだろう。

 連載第9回で報告したように、
チェルノブイリ事故で飛散した
セシウム137と134の量の比は1.8:1であり、
半減期30年のセシウム137のほうが1.8倍も
多かったのである。

 以上の情報について、くわしくは
勝川准教授のホームページをお読み
いただきたい。
 海洋汚染や魚類汚染の実態、
シミュレーション、水産学者としての
見解など、市民生活に役立つ科学知識が
豊富に掲載されている。

 チェルノブイリから教訓を得るとすれば、
除去した汚染物質をどのように管理するか
が大問題だ。
 以下、メドヴェジェフの
『チェルノブイリの遺産』(★注②)から
除染の様子を抜書きしてみる。

以下省略

 これらの放射性廃棄物をどのように
処分したのか、実はよくわからないのだが、
チェルノブイリ原子力発電所の敷地内に
埋設した量が多いようだ。
 汚染物質が地下水を経由して川に流失
しないように、障壁をつくったのである。
 福島でも「地下ダム」として議論されて
いる方法である。
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纏めると以下3つです。

1.要するに徐染を急げば、想定していた
より短い時間で、放射線量を下げることが
できそうだ。
セシウム137と134の量が1:1である
ということから言える。

2.除染の作業とか内部被曝を避ける手順
などについては、山田教授による
マニュアルの完成に期待したい。
専門家の助言が必要。

3.除去された汚染物質をどこにどう処分
するのかが重要。
問題です。
政府がどの位まじめに実施するかと
いうことです。


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