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2011年7月10日 (日)

免疫反応を抑制するオリゴ核酸の開発

免疫反応を抑制するオリゴ核酸の開発
自己免疫疾患や敗血症などの
新たな治療法に期待

平成23年6月28日
科学技術振興機構(JST)
東京大学 大学院医学系研究科

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 JST 課題達成型基礎研究の一環
として、東京大学 大学院医学系研究科の
谷口 維紹 教授と柳井 秀元 助教らは、
核酸を認識する多くの受容体の働きを
一度に阻害して、免疫反応を抑制する
オリゴ核酸「ISM ODN注1)」を
開発しました。

 DNAやRNAといった核酸による免疫
反応の活性化は、ウイルスや細菌などの
病原体に対する生体防御応答に重要です。

 しかし、自己免疫疾患においては、自己
由来の核酸によって免疫反応が活性化され、
病態をさらに悪化させてしまいます。
 また、敗血症などの過度の炎症では、
細胞死が起きることにより、細胞内の核酸
が外部に放出され、さらに炎症反応を促進
してしまいます。

 これらの反応を抑制するためには、核酸
を認識する受容体の働きを抑えることが
考えられますが、核酸を認識する受容体が
複数あるため、これを一度に抑えられる
阻害剤はこれまでありませんでした。

 本研究グループはこれまでに、あらゆる
核酸による免疫反応の活性化には、核酸の
監視役であるHMGBたんぱく質注2)が
必須であることを見いだしていました。

 その知見をもとに、本研究では
HMGBたんぱく質に強く結合する
ISM ODNを開発しました。

 また、ISM ODNがさまざまな核酸
による免疫反応を抑制することが分かり
ました。
 さらに、マウスを用いた多発性硬化症
注3)や敗血症注4)のモデル動物での
実験を行い、ISM ODNが実際に
これらの病態モデル動物の発症を抑制する
ことも明らかにしました。

 今回開発したISM ODNに類似した
化合物や、HMGBたんぱく質にさらに
強く結合する化合物を開発することは、
将来、自己免疫疾患や敗血症などの治療に
役立つものと期待されます。

 本研究成果は、米国科学雑誌「米国科学
アカデミー紀要(PNAS)」の
オンライン速報版で2011年6月27日
の週(米国東部時間)に公開されます。
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核酸を認識する受容体は沢山ありますから、
さまざまな核酸による免疫反応を抑制する
ことが出来たというのは素晴らしい。

>自己免疫疾患では、自分のDNAやRNA
>といった核酸や、炎症などに伴って起きる
>細胞死によって放出される核酸が抗原
>として免疫系によって認識されて、免疫を
>活性化し、病状を悪化させることが
>知られています。
>症状を治療・軽減するために、この反応
>を抑制する仕組みが望まれています。
>これまでは各種の核酸に特異的な個々の
>受容体が免疫系に備わっていることが
>分かっていました。
>しかし、まだ見つかっていない受容体
>もあり、個々の受容体に対する阻害剤で
>全ての反応を抑えるのは困難で、また
>その仕組みがあるかどうかも分かって
>いませんでした。

>今回、核酸による免疫系の活性化において
>万能な監視役であるHMGBたんぱく質
>に強く結合するISM ODNが、核酸
>による免疫反応を強く抑制することが
>明らかになりました。
>今回は明らかにできませんでしたが、
>HMGBたんぱく質の一種である
>HMGB1たんぱく質は炎症などの反応
>において細胞外に放出され、
>炎症性サイトカインとして作用すること
>も知られており、ISM ODNはこの
>HMGB1たんぱく質の作用を抑えて
>いる可能性もあります。
>今後これらの詳細を明らかにし、
>ISM ODNやその類似物など、
>HMGBたんぱく質を標的とした、
>より良い阻害剤を開発することにより、
>自己免疫疾患や敗血症などに対する
>新たな治療法につながるものと
>期待されます。
期待したい。

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