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2011年7月 1日 (金)

Hope 希望

Hope 希望
MARCH 22, 2011
デンマークでお暮らしの方のBlogです。

「2歳の息子が、今日も、全身で風を感じ
ながら、空を見て、葉っぱをつかんで、
土をいじって、遊んでいました。
 その姿を見ると、子どもたちがいかに、
外で、自然と一緒に遊ぶのが大好きか、
感じます。

 日本の、世界の、子どもたちが安心して
自然を感じながら遊べることが普通のこと
である、そんな世界を作り守っていける
よう、願ってやみません・・。少しでも。

 どのように原子力の国日本で、原発を
乗り越えるか、ということを、私なりに
将来のことを含めて考えてみました。
 希望があるからこそ、書きました。

 いま、何かを書くのは、勇気がいります。
 今は目の前の危機と戦うことが何より大事
です。 だから、将来のことなんて考えられ
ないし、こんなこと言われたって何になる、
と思う人も多いかもしれないとも思います。
 私は専門家でもありません。

 でも、"今の状況が落ち着いてきたときも
原発と生きるしかないんだ"、
"代替エネルギーは不安定だし、化石燃料
よりは原発のほうがCO2を生み出さないの
だし、結局原発に頼らざるを得ない。
 "などの声を聞いたり、世界には原発の
全くない先進国もあること、それらの国々
がどのようにして代替のクリーンエネルギー
を開発・実用出来ているかを知らない方も
多いことに気づき、今の危機的状況の中
でも、将来を全く考えないではいない方々
に向けて、ほんの1mmでも、参考になること
があると 信じて書きます。

 比較するのは間違ってるかもしれない
けれど、何事もタブーなく議論することが
普通のことである国(北欧デンマーク)に
私はいま住んでいて、それが正しいか
どうか、日本で可能であるかはおいて
おいても、そんな国民のありかたが社会の
あり方に与えてきたよい面も見えるのです。
 国民は子どものときから、自分で考え、
議論すること、国政に参加することの大切さ
を叩き込まれているように感じます。

 自分の意見を言えば、必ず、反論・賛成、
両方が出てきます。
 反論されることを恐れず、同時に相手の
意見をきちんと聞くこと。
 意見を言えば、さざ波が起きる、そのこと
に意味がある、と教えられているのです。」

「少しでも多くの方に、自然エネルギーが
どれだけ現実に実用されており、どれだけ
大きな可能性があるのか、日本では何が
課題なのかお知らせし、子どもたちが安心
して暮らせる未来に向けて少しでも役立つ
ことが出来たら、これほど嬉しいことは
ありません。

 自然エネルギーの最先端国である
北欧デンマークで暮らす私が一市民として
現実に目の当たりにしていることを、
日本の方にご紹介することは私の義務と
私は考えました。

 転載をご希望の方は、どうぞお願い
致します。」

とありましたので、紹介します。

内容はリンクを見て下さい。
長文です。動画もあります。

私は良い内容だと思いました。
参考にしてください。

ポイントのみ転載します。
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 私の今いる国は、原発を1985年に全廃
した国、北欧デンマークです。

 1980年代に、原発の設立に対して国民の
議論が活発になされ、結果、 1988年、
原発は違法と定めました。

 そして原発に代わるエネルギー開発に、
デンマークは乗り出しました。

 この国は、現在電力の20%を 風力発電で
まかない、2050年には化石燃料
(石油、石炭などCO2を排出する燃料)フリー
の国を実現しようと政策、科学技術を結集
しています。

 また、バイオマス
(木くず、農作物の残り、堆肥、魚の骨など
あらゆる有機的なゴミをもとにして
作られる、CO2ニュートラルの燃料です。)
の開発・実用も進んでおり、
バイオ燃料プラントも既に実用されており、
また世界最大のバイオ燃料プラントも
現在建設中です。

 そして、火力発電の燃料を97%、
バイオマスで賄うことにより、
CO2ニュートラルに近い火力発電も稼動して
います。
 さらに、ごみ処理場でごみを燃やす際に、
その熱を電気にする発電所も稼動して
います。現に、私の住んでいる街・
オーデンセでは、ごみ処理場と発電所が
併設されています。

 人口550万人のデンマークと1億2500万人
の日本は全く異なり、風土も違うという
ことは、傾聴に値します。

 しかしながら、デンマークや
アイスランドがなぜ今のエコ発電を実現
したかには、単に人口が少ないという
だけではない背景があり、一主権国家が、
やればできることを世界に示す意味
(ショーケース)には計り知れないものが
あると信じます。

 また、今、我が国が仮に地方分権を
進めていく場合、九州約1300万人、
北海道約550万人といった広域の自治体が
出来上がるとすると、基本的に外交と
安全保障以外を自治体に任せている
この国のあり方に学ぶ点はあろうかと
思います。

(4月2日、追記)
 また、デンマーク国民の支払う電気代は、
電気会社ごとにも、電気の消費量の変動
ごとにも異なります。

 国内最大のエネルギー会社(世界最先端の
発電所を建設・管理し、
自然エネルギー推進、CO2 削減を推進して
いる、国有会社)・Dong Energy
ドン・エナジー社以外にも、様々な
エネルギー会社があり、また、様々な
電力会社があります。

 国民は、自分の好きな電力会社を選択
することが出来ます。

 電力会社によっては、顧客全体の
電力消費量が低いときには、電気代を
安くし、顧客全体の電力消費量が多い
ときには電気代を高くすることにより、
節電を推進しています。

 また、前述のように、送電網は国有
のため、電力会社は自由に売電・送電を
することが可能です。

 国有の送電網を管理する会社も国有で
あり、電気産業がリベラルに、独占企業
などあらわれないように営まれることを
推進し、かつ自然エネルギーの推進も
担っています。

 管理費は、国民の電気代から賄われて
います。

 電気代については、たとえば、我が家の
電気代の一例(変動します)は、
1.90DKK (デンマーク・クローネ)/1kwh。
 日本円にすると、2011年4月2日の為替
では1キロワットにつき約30円です。
 税金の占める割合が約50%と大きく、
その収益は、国有の送電網の管理・
自然エネルギー推進を支えています。

 ただし、会社など法人は、それぞれの
法人によって異なりますが、電気代に付加
される税金が免除されるため、一般の
電気代の約半額を支払うことにより、優遇
されており、経済活動が促進されるように
なっています。

 同時に、エネルギー会社は、政府より、
CO2 ・節電の目標値を義務付けられている
ため、大きな法人には指導し、協力して
CO2削減・節電を進めています。

 たとえば、デンマークの
首都コペンハーゲンにある遊園地、
チボリ公園の電力は100%、自然エネルギー
でまかなわれており、その推進は
Dong Energy ドン・エナジー社とともに
なされています。

 デンマーク国民は、消費税25%を支払い、
電気代には税金50%を支払い、電気代自体
についても、EUの中でも最も高額を
支払っています。

 しかし、この高い税率に反対することも
なく、むしろ、政府が税率を下げようと
したときに国民が反対したほど、国民は、
高額な税金を支持し、その見返りに満足
しているといえます。

 日本の標準家庭が使用する電気代が
22.9円/1kwh(東北電力)と、この日記に
コメントを頂きました。

 デンマークの電気代とは約7円違います。

 しかし、そのうちの50%を税金として
支払っていることから、日本の電力料金
との差額以上に、自然エネルギー推進を
支えるお金が、デンマーク国民の電気代の
中から支出されていることが分かります。

 また、税金を差し引いた残り、電気料金
の約半分が、純粋な電気代だと算出でき
ますので、実は電気代自体が高いわけでは
ないことが分かります。

 日本の電気料金は、デンマークよりは
安いけれど、決して安くはありません。

 日本の、独占企業である電力会社の利益
を削って使えば、十分、自然エネルギー推進
の資力があるのではないか、原発は、
独占企業の、利益を生み出す機械でもあった
のではないか・・と推測するのは、
私だけでしょうか。

 また、余談ですが、エコ・カー、より
熱伝導のない窓など、あらゆる、節電・
エコなこと、製品に対しても、製造者、
購入者ともに、税率が優遇されるように
なっています。

 車を購入する際は、より排気ガスを
出さない車については税率が低くなります。

 税金の有効利用がなされていること、
政府が真に国民の代表であり、腐敗政治が
ないこと、送電網・エネルギー会社・
電力会社ともに、国民のエネルギー政策への
コンセンサスが反映されるよう、国が管理
しつつ、利益優先の独占企業があらわれない
よう、健全な自由競争がなされる仕組みが、
この国の自然エネルギー政策の成功を支え
続けているように見えます。

 デンマーク国民が、1kwhごとに電気代を
日本国民より約7円多く支払い、電気代の
50%を税金として、自然エネルギー推進、
国有の送電網の管理の財源とすることに
よって得ているものは、

 安全・安心・CO2ニュートラルな
自然エネルギー、CO2削減、自然エネルギー
のさらなる発展、自然エネルギー産業・
電力の輸出による収益、雇用の拡大
(被爆などの危険がなく、且つやりがいの
ある仕事)、経済発展、そして子どもたち
が安心して住める環境、食べ物、自然、
毎日の生活、他国へ示せるショーケース
(よき見本)。

 これは、高い買い物でしょうか?
 私個人としては、原発に払うより、
自然エネルギーにお金を払いたいです、
子どもたち、地球のために・・・・・。

 日本は資源がない、だから、原発に
これからも頼るしかない、原発を段階的に
でも止めていったら、経済が停滞する。
 という意見も聞きます。

 しかし、同じように資源がなかった国・
デンマークが、オイルショックを契機に、
真剣に代替エネルギーを、原発ではなく
自然エネルギーの中に模索し、化石燃料
フリーの国を目標に掲げ、これだけ
自然エネルギーを国の基幹産業に出来て
いること、その財源は国民の税金で
支えられていることからも、決して、
これからの日本について、資源がない
から原発しかない、とは言えないと
私は信じます。

 また、原発がなくとも、いや原発がない
からこそ、別のエネルギー産業を発展させ、
経済を順調に成長させ続けることも可能な
こと、原発の支えてきたエネルギーを
かんがみながら、段階的に、代替エネルギー
にシフトすること、そのための財源は、
上記のように、法人の経済活動を妨げない
ように税率を調整し、電気料金から、
そして、独占企業であった電力会社の
利益率を見直しながら、確保していくこと
が可能なのではないか、と思うのです。

 TEPCOの存続の形がどうなるかはまだ
分からないけれど、将来の電力会社に
ついて、その重要性から、健全な自由競争
と同時に、個々の会社が利益優先に走らない
ように、一定の管理・法規制のもとに国が
おくことは、デンマークの成功例から学べる
ことだと思われます。

 大事なのは、諦めずに、どうすればよい
のかいい案を探し実践しようと国民が
決意することなのではないかと思うのです。

 言葉でいうのは簡単、実践は難しい・・・
でも、諦めたらそれまでです。

 デンマークの風力発電機メーカーVestas
ヴェスタス社は株の時価総額で日本の
Nissan 日産と同じ程度であり、福島の事故
で、株価はさらに上昇中です。

 いつまでも原子力にこだわっているので、
日本企業は、よいところはデンマークを
はじめとするヨーロッパの企業に先行
されています。

 三菱も大型風車の開発に取り組んでいます
が、日本で建設される風車は圧倒的に
Vestas ヴェスタス社です。

 将来の脱原子力を決めて、世界で成長
著しい自然エネルギー経済の流れに乗れば、
日本での雇用もきっと生まれます。

 原発にこだわっていては、 却って、
世界に取り残され、経済に与える影響は、
国民の不安感、国際的な信頼も含めて、
悪影響のほうが大きいのではないか・・
と私は感じてしまいます。
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>これは、高い買い物でしょうか?
>私個人としては、原発に払うより、
>自然エネルギーにお金を払いたいです、
>子どもたち、地球のために・・・・・。

同感です。
安心して暮らせる未来を築く為に、
未来に宿題を残さない為に、
見習うことは沢山あると思います。

どういう未来を望んでいるのか?
しっかり自らに問いかけることです。
望む未来が見えたなら、

>大事なのは、諦めずに、どうすれば
>よいのかいい案を探し実践しようと
>国民が決意することなのではないかと
>思うのです。

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