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2011年7月20日 (水)

【インタビュー】日本版EHR実現を目指して"香川モデル"を全国へ

【インタビュー】日本版EHR実現を目指して
"香川モデル"を全国へ

2011/07/12 日経メディカルONLINE

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 産婦人科医の原氏が、当初地域の妊婦
管理のために構築したシステムは、今では
日本版EHR実現に必要な地域医療情報連携
基盤の代表例として全国から注目されて
いる。

 同氏にK-MIXの強化・発展の経緯や展望
などを聞いた。

-------
─産婦人科医の原先生が、ITを用いた
地域医療連携ネットワークの研究開発に
深くかかわるようになったきっかけは
何だったのでしょうか。

 周産期医療は、地域医療連携そのもの
です。
 急激に変化しやすい妊婦と胎児の
健康状態に対して、産婦人科開業医と
地域の中核病院や大学病院が適切に対応
していかなければいけないからです。

 私は、地域での理想的な周産期管理を
実現するという目的で、1980年に
東京大学医学部から開学したばかりの
香川医科大学(現香川大学医学部)に赴任
しました。

 妊婦管理を地域全体で行えるような
仕組みを作ろうと、電子カルテを他の施設
でも参照できる周産期ネットワークを構築
したのが始まりです。

―K-MIXは、全国各地で実施されている
地域医療連携ネットワークの実証事業
の中でも注目を浴びていますが、
その概要を教えてください。

 K-MIXは、CTやMRIなどの検査画像や
各種検査データ、紹介状などの患者情報を
データセンターに蓄積・共有しています。

 ネットワークに参加する診療所の医師が
診断・治療、インフォームドコンセント
などを行う際に、インターネット回線を
通じて専門医の助言を受けられます。

 特にデータ蓄積による経時的な情報が
閲覧できる点は、全国的にも珍しいと
思います。

 当初は画像診断支援を目的として
いましたが、その後診療情報についても、
標準フォーマットによる診療情報提供書の
伝送機能を実装し、
電子カルテネットワークとしての機能強化
を図ってきました。

 さらに現在では地域連携パス機能
として、脳卒中クリティカルパスが
稼動しています。

 急性期病院で作成された
クリティカルパスを退院時に回復期施設に
送信し、それに沿ってリハビリできるよう
医療連携機能を強化しました。

 地域連携パスは、糖尿病や耳鼻科関連
にも拡大していきます。

 また、Web会議システムを応用した
遠隔地診療のためのシステム
「ドクターコム」も追加して
電子カルテと連携させ、往診時の
遠隔診療や医療者間のカンファレンス
などに利用できるようにしました。

 ―地域医療連携ネットワークでは、
医療情報の連携方式として分散型と集中型
がありますが、K-MIXが当初から
データセンターを活用した集中型(ASP型)
モデルを選択した理由は何でしょうか。

 分散型も集中型も一長一短はあります。
 ただ私の考えでは、真の医療連携
ネットワークでは、単に情報提供病院の
診療情報が参照できるだけでは不十分で、
ネットワークに参加する医療機関相互の
情報が経時的に閲覧・活用できなければ
なりません。

 そうなると、必然的に集中型を採用
せざるを得ない。
 当初からデータセンターに診療データ
を置いたのも、将来必ずデータセンター型
が主流になると確信していたからです。

 実は計画当初、民間事業者の
データセンター利用の可否を厚生労働省に
打診しました。
 しかし、当時の電子的な診療録の保存を
行う場所に関するガイドラインと、
官僚特有の「前例がない」という理由から、
医療機関以外に医療情報を置くことに難色
を示していました。
 交渉の末、医療情報原本は各病院に置き、
コピーをデータセンターに置くという形で
納得してもらいました。

 サーバーを安全なデータセンターに設置
すること以外にも、世界標準のプロトコル
を使用する、セキュリティとしてHPKIを
実装するなど、K-MIXは将来を見据えた
しっかりとしたコンセプトに基づいて構築
してきました。

 重要なのは、あるべき姿に向かって、
信念を持って切り開いていくこと。
 それが大学教員の使命と思っています。
 まず、医療連携ネットワークの
あるべき姿を描き、現在ある技術で何を
どこまで実装していくかを決定し、
そして実際に必要となる機能を構築して
いく、その繰り返しです。

 ―昨年末からは、香川大・徳島文理大・
県立保健医療大の三大学連携で電子処方
せんの実証事業をK-MIX基盤上で実施して
います。

 電子カルテシステムの普及で、病院内の
薬剤師は患者の病名や検査データを見ながら
調剤業務ができるようになりました。

 ところが、病院の外にいる調剤薬局の
薬剤師は病名さえも知らされずに、
医師の処方した紙の処方せんのみに
基づいて薬を出しています。
 これでは、きちんとした服薬指導など
できません。

 電子処方せんシステムでは、処方せんが
電子的に調剤薬局に伝送されるだけでなく、
病名や検査データ、あるいは患者さんの
アレルギー情報なども、標準フォーマット
であるHL7形式で、K-MIXを介して薬剤師に
伝えられます。

 また、薬剤師から医師に対して、用量の
間違いや通常と異なる用法などがあった際
の疑義照会、ジェネリック(後発医薬品)
への変更、患者の副作用情報なども
フィードバックできる双方向通信の機能を
持たせています。

 地域全体で包括的に患者をケアしていく
ためには、調剤薬局の薬剤師の活躍が
大きな力になります。
 それには、病院の薬剤師と調剤薬局の
薬剤師が同じように情報を持たなければ
なりません。

 電子処方せんシステムは、そのツールの
1つと考えています。
 もちろん、電子処方せんネットワークを
拡大していくためには、調剤薬局にとって
のメリットも提供していく必要があります。

 その1つとして、調剤報酬明細書を作る
レセプトコンピュータとシステム連携させ、
調剤事務を効率化する仕組みを追加して
いく計画です。

 一方、K-MIX上に保存された個人の
薬歴管理情報を、患者自身がPCや
スマートフォン、携帯電話で閲覧できる
ように発展させたWebお薬手帳や
お薬カレンダーも試行中です。

 これは、正に健康情報や服用薬を
自分自身で管理していく
PHR(Personal Health Record)の基礎
となるものです。

 ―周産期電子カルテネットワークとして
始まった一連の研究は、日本版EHR、
PHRへとつながっていくわけですね。

 現在、香川大学医学部の法医学教室に
CTが導入され、患者の死後のデータを取得
して管理できるようになりました。

 周産期電子カルテネットワークによる
胎児のデータから死後のデータまで、
K-MIXに入力して経時的に情報を管理して
いけば、生涯健康カルテ
(EHR:Electronic Health Record)が
できあがります。

 地域の各拠点病院でも、大学附属病院と
同様に電子カルテシステム間で連携しよう
という動きが出ています。

 さらに、周産期電子カルテネットワーク
から派生した「Web母子手帳」、
電子処方せんシステムから派生する
「Webお薬手帳」などと、保健者や民間企業
も参加する地域健康データ管理システム
と連携すれば、医療・健康情報を自己管理
できるPHRができあがります。

 香川大学瀬戸内圏研究センターが中心と
なって進めている
「かがわeヘルスケアバンク」構想には、
K-MIXとこうしたシステムを連携させ、
地域医療情報ハブとして機能させよう
という狙いがあります。

 この10数年の取り組みは、EHRやPHR実現
のためのステップです。
 必要な医療機能を、実現可能な技術で
計画的にモジュール化して組み合わせて
きたものです。

 また、どの医療機関でも、どの地域でも
対応できる広域性と発展性を重視して
きました。

 実際、周産期電子カルテネットワークは
岩手県などで採用されていますし、
K-MIX自体、栃木、岡山、沖縄など他県の
医療機関も利用しています。
 今後、さらに香川のモデルが全国の
医療圏に拡大することを目指して、
K-MIXを中心とした基盤の強化に務めて
いきたいと考えています。
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>K-MIXは、CTやMRIなどの検査画像や
>各種検査データ、紹介状などの患者情報
>をデータセンターに蓄積・共有して
>います。

>ネットワークに参加する診療所の医師が
>診断・治療、インフォームドコンセント
>などを行う際に、インターネット回線を
>通じて専門医の助言を受けられます。

>特にデータ蓄積による経時的な情報が
>閲覧できる点は、全国的にも珍しいと
>思います。

>現在では地域連携パス機能として、
>脳卒中クリティカルパスが稼動して
>います。

>急性期病院で作成された
>クリティカルパスを退院時に回復期施設
>に送信し、それに沿ってリハビリ
>できるよう医療連携機能を強化
>しました。

>また、Web会議システムを応用した
>遠隔地診療のためのシステム
>「ドクターコム」も追加して
>電子カルテと連携させ、往診時の
>遠隔診療や医療者間のカンファレンス
>などに利用できるようにしました。


本当に日本の官僚機構の瑣末主義は困った
ものです。

>官僚特有の「前例がない」という理由から、
>医療機関以外に医療情報を置くことに難色
>を示していました。
>交渉の末、医療情報原本は各病院に置き、
>コピーをデータセンターに置くという形で
>納得してもらいました。
前例がないなどと言っていては、
新しいシステムなど構築しようがない。
どういう考えなのか?

>重要なのは、あるべき姿に向かって、
>信念を持って切り開いていくこと。
そう思います。


>地域全体で包括的に患者をケアして
>いくためには、調剤薬局の薬剤師の
>活躍が大きな力になります。
>それには、病院の薬剤師と調剤薬局の
>薬剤師が同じように情報を持たなければ
>なりません。
そうですね。

>ところが、病院の外にいる調剤薬局の
>薬剤師は病名さえも知らされずに、
>医師の処方した紙の処方せんのみに
>基づいて薬を出しています。
>これでは、きちんとした服薬指導など
>できません。
なるほど。

現在のシステムは理想とは程遠いという
ことですね。
「一般の薬局の薬剤師は病名さえも
知らされずに、医師の処方した紙の
処方せんのみに基づいて薬を出して
います。」
から、きちんとした服薬指導などでき
ないことになる。
薬剤師さえいれば、、という今のシステム
は乱暴と言える。


>生涯健康カルテ
>(EHR:Electronic Health Record)

>「Web母子手帳」、「Webお薬手帳」
>などと、保健者や民間企業も参加する
>地域健康データ管理システム
>と連携すれば、医療・健康情報を
>自己管理できるPHRができあがります。


少しずつですが、進んできている
ようです。
早く実現して欲しい。
そして全国に広まると良いですね。

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