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2011年7月 6日 (水)

DNAのメチル化は分裂した嬢細胞にも伝わる、エピジェネティックスの変化が抗がん剤の有力な標的に

DNAのメチル化は分裂した嬢細胞にも
伝わる、エピジェネティックスの変化が
抗がん剤の有力な標的に

2011年07月04日
Biotechnology Japan:Webmasterの憂鬱

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 かつて、獲得形質は遺伝するか?
 という論争が繰り広げられました。
 ラマルクの獲得形質は遺伝するという説
に対して、その反論が結局は勝利を収めた
のです。

 私たちが学んだ教科書でもキリンの首が
長いのは、上方にある葉っぱを食べる
ために獲得された形質が遺伝した訳では
なく、ランダムな突然変異によって生じた
首の長いキリンが、長い時間を経た
生存競争により、子孫を残したと解釈
されていました。

 しかし、最近ではこの考え方に異論が
出始めました。
 獲得形質は遺伝するのではないか?
 少なくとも、子孫の遺伝はともかく、
細胞が環境情報を獲得して、ゲノムや
染色体構造に化学的修飾が施され、嬢細胞
にその化学修飾情報は遺伝する。
 最小限、DNAのメチル化が分裂した
嬢細胞にも伝わることは確実です。

 こうしたエピジェネティックスの変化
が、抗がん剤の有力な標的となる。

 これも少なくとも、骨髄異形成という
全がん状態の難病の治療薬として、DNAの
メチル化阻害剤は商業化されています。

 今後の挑戦は抗がん剤として、
DNAメチル化阻害剤が有効なのかの検証
です。
 エーザイはDNAメチル化阻害剤
「DACOGEN」を、急性骨髄性白血病薬
として臨床試験中で、フェーズ3臨床試験
のデータを、6月の米国臨床腫瘍学会で
発表、プライマリーエンドポイントの
全生存率で、既存の支持療法と統計的な
有意差を得れらませんでしたが、1年後の
フォローアップで全生存期間を2.7か月
延長、支持療法と統計的な有意な生存期間
の延長を記録しました。

 最初の臨床試験の設計に問題があった
模様ですが、同社が対象とする高齢者の
急性骨髄性白血病には有効な治療薬が
なく、エーザイは今回の臨床試験成績を
基に、近く米国で抗がん剤として
適応拡大申請する姿勢です。

 今年は1月に日本新薬がDNAメチル化阻害剤
「ビダーザ」を骨髄異形成症候群の治療薬
として販売認可を得ております。

 7月1日にはMSDがヒストン・
デアセチラーゼ(HDAC)阻害剤という
もう一つのエピジェネティックス新薬を、
わが国でも皮膚T細胞リンパ腫の治療薬
として販売認可を得ています。

 5年以上、米国からは遅れていますが、
我が国でもエピジェネティック創薬の
実用化期に入ったと考えています。

 エーザイは、今年3月11Hいに
米Epizyme社から導入したEZH2ヒストン
メチルトランスフェラーゼの阻害剤が
第二世代のエピジェネティックス新薬と
なると考えています。

 より特異性が高く、がん発生に深く
かかわっているエピジェネティックス関連
分子が、間違いなく次世代の新薬開発の
標的分子になると私も思っております。

 同社の臨床試験結果は大いに注目
しなくてはなりません。

 この他、プロテアソーム阻害剤と
HTAC阻害剤などの併用試験も進んでおり、
作用機構の異なる抗がん剤の併用療法の
開発にも、エピジェネティックス新薬が
ベースとなる可能性が出てきたと考えて
おります。

 がんも必死に生き延びようとしています。
 人間もあの手この手でがん撲滅を
図らなくてはならないのです。
 まさに、総力戦です。
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難しいです。
>がん発生に深くかかわっている
>エピジェネティックス関連分子が、
>間違いなく次世代の新薬開発の
>標的分子になる

すごく単純化して言うと、

正常細胞ががん化するということは、
正常細胞が変異する
→DNAメチル化異常がおこりそれが
 がん抑制遺伝子を不活性化させる

そうだとすれば、
エピジェネティック異常を取り除くこと
でがん抑制遺伝子を再活性化させ
ガン化を防ぐ。

参考情報
国立がん研究センター
エピゲノム研究グループ
エピゲノム解析分野

を見て下さい。
・エピジェネティクスとは?
・DNAメチル化異常のがん診断・治療・
 予防の応用
などへのリンクがあります。

>がんでは非常に多数の遺伝子が
>DNAメチル化により不活化されている
>ことがわかってきた。
とのことですので、上記以外にも
いろいろなアプローチがありそうです。

>がんも必死に生き延びようと
>しています。
>人間もあの手この手でがん撲滅を
>図らなくてはならないのです。
ということですね。

分子標的薬とは違ったアプローチのよう
です。


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