対策から改革へ、電力システムの再構築を エネルギー維新、実現の処方箋(1)
対策から改革へ、電力システムの再構築を
エネルギー維新、実現の処方箋(1)
2011/6/23 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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日経エレクトロニクス誌からの3つの提言
を紹介しよう。
エネルギー維新に向けた新たな
電力システムの在り方として、
日経エレクトロニクス誌では
(1)発電源の多様化、
(2)電力の地産地消、
(3)電力供給に応じた需要制御、
の3つを今後の骨格となる方針として
提言したい。
これは、集中管理・一方通行型から
自律分散・協調型への変革である。
まず「発電源の多様化」とは、太陽光や
風力、地熱など再生可能エネルギーと
呼ばれるエネルギー源の発電への導入比率
を高めることである。
原子力発電に依存できなくなった今、
火力発電のみに頼っていては、天然ガスや
石油といった、ほとんどを輸入で賄って
いる燃料に強く依存することになる。
これには、長期的に安定して燃料を確保
できるのかなど、大きな不安が残る。
国のエネルギー・セキュリティーの観点
から、速やかに再生可能エネルギーの
大量導入を進めていかなければならない
だろう。
次に「電力の地産地消」とは、これまで
のような大規模な発電所を用いて電力を
供給するだけではなく、工場やビル、店舗、
家といった実際に電力を消費する場所で
発電したり蓄電したりすることである。
こうした分散電源を個々に発展させる
ことで、災害時などに電力系統(電力会社
が企業や消費者などに電力を送るシステム)
からの電力が分断されてもそれぞれは
最低限の電力を確保でき、電力システムの
冗長性を高められる。
さらに、分散電源が満遍なく普及すれば、
個々で需給バランスの調整が可能となり、
電力系統からの電力の平準化につながる
はずだ。
そして「電力供給に応じた需要制御」は、
需要に応じて電力を供給するだけだった
システムを、需要を制御できるシステムに
することである。
現在の電力システムは、残念ながら電力
を送るだけの一方通行のシステムになって
いる。これを、「さまざまな状況下で最も
効率的に発電した電力量に合わせて、
需要側が電力の利用を弾力的に変更できる」
というシステムに切り替えるのである。
今回の震災で我々が学んだことは、1つの
システムに絶大な信頼を寄せすぎては
ならないということ。
集中型で管理する電力システムをすべて
とせず、基幹として保ちながらもエネルギー
供給源を多様化し、さらに各所で分散型電源
を持ちながら基幹システムと連係できる、
懐の深い電力システムの構築が求められて
いる。
こうしたシステムをいち早く確立
できれば、それは世界に類を見ない
次世代版電力網「スマートグリッド」
になる。
これまで、要素技術はあるものの柔軟性
がないとされてきた日本の電力システムも、
やっと世界に胸を張れるシステムに生まれ
変わるのである。
以下省略、ポイントのみ載せる。
■短期的には省エネあるのみ
手法としては、まずは“見える化”
である。
■東西の連系線を強化
忘れてはいけないのが、周波数が違う
東西の電力会社との連系線を強化する
ことである。
将来的には「周波数変換がしやすい直流
送電網を、基幹線として日本中を縦断
させる」など、大規模な電力融通に
ついて早急に政策として議論する必要が
ある
■「原子力でCO2削減」が使えない
■再生可能エネルギーの可能性
1kWh当たりの発電に対するCO2排出量が
少ない発電方式は、水力、地熱、風力、
太陽光という順番になる。
このうち実際に早期に大量導入できる
のは、太陽光発電と風力発電になり
そうだ。
■家庭にも蓄電池を
蓄電池が需要側に普及すると、新たな
電力システムを構築できるようになる。
例えば、「蓄電池によって需要のブレを
平準化できる」
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私は賛成です。
この事故を契機に電力システムの再構築を
実行して欲しい。
今のシステムは古くなった。
エネルギー維新を起こすチャンスです。
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