地熱発電:国内初、斜め掘り利用 十和田八幡平、域外から国立公園下へ
地熱発電:国内初、斜め掘り利用
十和田八幡平、域外から国立公園下へ
毎日新聞 2011年6月11日 東京夕刊
詳細は、リンクを参照して下さい。
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三菱マテリアルと東北電力が地中を斜めに
掘る技術を利用して、国立公園の直下にある
地熱エネルギーを使う発電を計画している
ことが11日、分かった。
日本は地熱資源の約8割が国立公園など
自然公園に存在するとされるが、開発が
厳しく制限されていた。
しかし、政府は10年6月、景観に配慮
した開発を認めるよう規制を緩和した。
実現すれば斜め掘りを利用した日本初の
地熱発電となり、他地域の地熱活用にも
はずみがつきそうだ。
三菱マテリアルは7月、十和田八幡平
国立公園から0・5キロ離れた澄川
(すみかわ)地熱発電所(秋田県鹿角市)
から掘削を開始。
地下2・4キロの地点まで井戸を斜めに
掘り進め、年内に約0・5万キロワット分
の蒸気が生産できる。
蒸気を利用した発電は東北電力が行う。
同発電所は現在約3・5万キロワット分
の発電能力を持つ。
ほぼ真下の地熱資源を利用しているが、
国立公園直下の方が、より高温で発電に
適した蒸気が得られるという。
自然公園の地熱資源は政府が
1972年、景観保護などを理由に
「(すでに)発電所がある6地点以外は、
新規開発を推進しない」と通達を出し、
活用を制限してきた。
しかし、10年6月、再生可能エネルギー
を有効活用するため、規制を見直す方針を
閣議決定。
斜め掘りは地表の自然景観に配慮して
いるとして、環境省も許可に動き始めた。
東北電力が秋田県湯沢市の上(うえ)の
岱(たい)地熱発電所で同様の許可を取得
している。
経済産業省などによると、日本は
インドネシア、米国に次ぐ世界3位の
「地熱資源国」。
原発約20基分にあたる推定2000万
キロワット超の地熱資源がある。
しかし、原子力や火力に比べてコストが
かかるとして、54万キロワット分しか
活用されていない。
自然公園にある資源を有効活用できれば、
規模拡大によるコスト低減も期待されて
いる。ただ、地熱発電は、温泉事業への
悪影響を懸念する声があり、地元の理解を
得ながら開発を進める必要がある。
【寺田剛】
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電源は多様であるべきです。
安定な電源が得られるという意味でも、
地熱発電は良いと思う。
折角の地熱資源国、生かさない手はない。
一種類の電源に頼りすぎると、
現在の原発のように事故が発生すると直ちに
電源不足に陥る。避けるべきです。
効率、効率と言っていると一種類になって
しまう。これはまずい。
多様な世界は安定に寄与します。
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