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2011年6月 2日 (木)

NTTと東北大、半導体中の電子スピンの向きを超音波により制御することに成功

NTTと東北大、半導体中の電子スピンの
向きを超音波により制御することに成功

2011/05/31 マイコミジャーナル

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 日本電信電話(NTT)と東北大学は、
半導体中の電子スピンの複雑な運動を計測
する方法を開発し、電子スピンの向きを
超音波によって制御する実験に成功した
ことを発表した。

 同成果は、独ポール・ドルーデ
固体エレクトロニクス研究所と連携して
得られたもので、米国の物理学誌
「Physical Review Letters」(電子版)
に掲載された。

 半導体中の電子は、「電荷」と「スピン」
の2つの性質を持っているが、従来の半導体
デバイスでは電気的に制御しやすい電荷の
性質のみしか利用されていなかった。
 しかし近年、電荷とスピンの両方の性質
を活用しようとする、
半導体スピントロニクスの研究が世界中で
進められるようになってきた。

 半導体中のスピンを情報処理に利用する
ためには、スピンの向きが揃った状態で
電子を移動させるとともに、スピンの向き
を自由に操作する必要があるが、一般的に
半導体中のスピンの向きはランダムに
なりやすいことが知られており、スピンが
揃った状態を乱す要因を排除し、
かつスピンの向きを制御できる技術の確立
が課題とされていた。

 これまでNTTでは、移動している電子が
自身のスピンと互いに影響しあうことで
生じる「スピン軌道相互作用」と呼ばれる
物理効果を利用した、
新しいスピン制御手法について研究して
きた。同作用は、移動している電子に
対してあたかも磁場が存在するように
影響し、スピンはその見かけ上の磁場
(有効磁場)の回りを回転するもので、
その際、回転速度はスピン軌道相互作用の
大きさに比例する。

 そのため、スピン軌道相互作用の大きさ
を自由に変えられれば、外部磁場を用いず
に電子スピンの向きを操作できることと
なる。

 今回、NTTでは、同作用のメカニズムの
解明のために、超音波を用いて移動させた
際に回転運動するスピンの分布を図示化
する新しい測定手法を開発。
 さらに、スピンをいくつかの異なる方向
に移動させた場合や超音波強度を変えた
場合のスピンの回転速度の違いを分析する
ことで、超音波によって生じる歪みや電場
が、スピン軌道相互作用の大きさを決める
一因となっていることを実証した。

 具体的には、半導体量子井戸構造に
超音波(表面弾性波)を伝播させると、
超音波に乗せて電子を移動させることが
できることから、これを用いることで、
スピンが揃った状態を極めて長い時間
保つことができるようになる。

 また、超音波によって2次元平面内を移動
するスピンを高感度で計測するために、
走査型カー効果測定法という方法を開発。
 同方法を用いることで、スピンが移動
しながら回転する様子を明瞭に観測する
ことができるようになった。

 これまでのスピン軌道相互作用は、
母体材料および外部から加えた電場で作用
していたものが主であったが、
今回明らかにした超音波がもたらす新しい
タイプのスピン軌道相互作用を用いる
ことで、超音波の強度を調節すること
により、スピンの向きを自在に操作する
ことが可能となる。

 このため、研究グループでは今後、
スピン軌道相互作用をより効率的に変化
させることのできる材料や構造の探索や、
超音波の波長の微細化に取り組む
とともに、量子的振舞いが顕著となる
「単一スピン」を制御する技術の確立に
向けた研究も進めることで、
半導体スピントロニクスの研究を加速し、
スピントランジスタの開発や将来的には
量子コンピュータの要素技術に応用する
ことを目指すとしている。
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面白そう。
夢のありそうな話です。
電子は真球だということもわかったし、
そのスピン状態の制御も可能となりつつある。

「スピントロニクス」いろいろな所に登場して
くるようになって来ました。

でも量子コンピュータの実現はまだまだ
先の話なんでしょうね?

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