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2011年6月 5日 (日)

NAIST、動物の細胞が自律的に集まり器官を形成していることを解明

NAIST、動物の細胞が自律的に集まり
器官を形成していることを解明

2011/06/02 マイコミジャーナル

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 奈良先端科学技術大学院大学(NAIST)
バイオサイエンス研究科 遺伝子発現制御
研究室の松井貴輝助教の研究グループは、
小型の熱帯魚「ゼブラフィッシュ」を
モデル動物として用い、器官の立体構造が
形成される際、細胞群の自律的な集合が
"ひきがね"になることを明らかにした。

 同成果は、5月31日に「Proceedings of
the National Academy of Sciences of
the United States of America
(PNAS:米国科学アカデミー紀要)の速報版
に掲載された。

 生物の器官を構成する細胞群(細胞の集団)
は、球状に集まったり、層状に重なったり、
立体的に配置されることで適切に機能する。

 しかし、細胞が集合し、その集合体を維持
しようとする場合には、個々の細胞が勝手に
移動してしまうと都合が悪くなるため、
こうした細胞が、いつ動き、だれと結合し、
その後、動かなくなるのかなどが、
どのような仕組みで効率的に決定されるのか
は謎であった。

 生物の器官の配置は体内に効率よく収める
ため、左右対称ではない。
 研究グループは、ゼブラフィッシュの
左右非対称の配置を決める器官である
クッペル胞(KV:Kupffer's vesicle)に着目。

 発生の初期にKVの前駆細胞が細胞集団
(クラスター)を形成することにより発生
するが、このクラスタ形成のメカニズムは
不明であった。

 研究グループでは、繊維芽細胞増殖因子
(FGF)を活性化する正の制御因子「Canopy1」
がKV前駆細胞の中でFGFシグナルを調節して
いることを発見。

 FGFシグナルが接着因子カドヘリン1の産生
を誘導することでクラスタがバラバラに
ならず、構造を維持していることを突き
止めた。

 さらに詳細な機能解析を行った結果、
FGFの働きを推進するCanopy1を介した
ポジティブフィードバックループが、
細胞同士を接着して集団をつくる因子
「カドヘリン1(Cadherin1)」の産生を
促し、KV前駆細胞のクラスタ形成を自律的
に引き起こすことを明らかにした。

 この回路は、一度オンになると、入力
(FGF)がある限りずっとシグナルを活性化
しつづけることができるため、安定して
カドヘリン1を供給することができる。

 左脳は論理的、右脳は直感的思考を行う
など、生物のからだに左右差があることは
良く知られているが、この左右差は、
発生過程に厳密に制御されており、
ゼブラフィッシュのKV細胞には、シリアと
呼ばれる短い繊毛があり、それを反時計
まわりに回転させることで、ノード流と
呼ばれる水流をつくり、その流れに乗って
右と左にシグナルの差を作り出している。

 FGFシグナルを阻害したゼブラフィッシュ
胚では、KV前駆細胞のクラスタが分散して
しまい、KVの形成不全、シリアの形成異常が
引き起こされる。
 この状況では、ノード流が発生せずに、
左右差情報の伝達がかく乱されるため、
心臓のループが逆になるなどの異常が観察
された。
 この結果、KV前駆細胞のクラスタ形成は、
その後に続く、KVの立体構造(器官)の構築
と機能の獲得に不可欠なプロセスであること
が示されたこととなる。

 なお、研究グループでは、今回の研究で
明らかにされたメカニズムについて、
今後のES細胞やiPS細胞から器官を創成する
再生医療の技術開発にも役立つ可能性がある
としている。
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難しいです。
>今後のES細胞やiPS細胞から器官を
>創成する再生医療の技術開発にも
>役立つ可能性がある
とのことです。

生物の器官が出来ていく仕組みの一端が
わかったということですね。

とにかく複雑ですから、まだまだ先は
長いと思いますが、期待したい。

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