映画の紹介『100,000年後の安全』
公式サイトはこちら『100,000年後の安全』
「種まきブログ」に紹介がありますので
見てください。
>現在、高レベル放射性廃棄物の
>最終処分場を持つ国はフィンランド
>のみ。
>ユーラヨキ自治州のオルキルオト島の
>オンカロが2012年から100年間稼働予定
>している。
>世界にさきがけて高レベル放射性廃棄物
>処理施設(永久地層処分場)の建設を
>決定したフィンランド。
>高レベル放射性廃棄物は管理しうるのか?
>監督自らがリリカルに人類に問う渾身の
>ドキュメンタリー映画
公式サイトの「緊急公開にあたって」より
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4月2日に緊急公開した
『100,000年後の安全』は当初アップリンク
で1日1回岳の上映でしたが、今日、6月14日
現在では70館以上もの映画館で上映される
ようになりました。
パンフレットもできていなかったの
ですが、6月17日から始まる福島フォーラム
での上映に間に合うかたちでやっと
できます。
以下の文章はパンフレットの編集を
終えた時点であとがきとして書きました。
福島第一原発の事故の後、ドイツと
スイスが期限を決めて原発を廃止すること
を決めました。
日本における放射性廃棄物の処理問題を
考えるためには、まずその危険なゴミの
総量を確定する必要があります。
原発が稼働している限りゴミは作り
出されるので、いつまでに原発を全て停止
するかを決める必要があります。
そうすることにより、それまでに出る
放射性廃棄物の量を計算して予想すること
ができます。
さて、現状では放射性廃棄物を無害化
する技術はないので、僕が考える案と
しては、国有地の中で最も地震の影響が
少ない場所に、地層処分場を作るという
のが現実的ではないでしょうか。
ただ、原子炉4基のフィンランドの処分場
がオンカロの規模ですから、54基の原子炉
を持つ日本はオンカロをいったいいくつ
作ればいいのでしょうか。
途方に暮れます。
そして日本に地震の影響を10万年に
わたって受ける可能性がない場所など
あるのでしょうか。
絶望的な気持ちになります。
でも、この放射性廃棄物の処理の問題を
後世に押し付けてよしとすることは
できません。
映画の中でも言われているように、
原発に賛成、反対に関わらず、たとえ
明日、世界から全ての原発が無くなり
自然エネルギーで電力がまかなえるという
夢がかなったとしても、放射性廃棄物は
残るのです。
この映画を観終わった後、日本の現状を
考えると絶望するのはたやすいことです。
しかし、絶望したままでは問題を先送り
するのと同じです。
まだ間に合います、未来に生きる今の
子供たちを想い、「モラル」を「おカネ」
より優先するのです。
それがどんなに莫大な額になろうとも
原子力を利用してきた私たちの責任で、
この時代にけりをつけるしかありません。
日本に住む私たちにとって、
この映画が、放射性廃棄物処理の問題を
先送りする事なく、思考停止することなく、
思考放棄することなく、この時代に解決
するのだという「覚悟」を持つきっかけに
なればと思います。
浅井隆(アップリンク社長)
2011年6月14日
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そうですね。
>明日、世界から全ての原発が無くなり
>自然エネルギーで電力がまかなえる
>という夢がかなったとしても、
>放射性廃棄物は残るのです。
決してなくなりはしないのです。
未来に生きる今の子供たちのために、
今何をしておかなくてはいけないのか?
>この映画が、思考放棄することなく、
>この時代に解決するのだという
>「覚悟」を持つきっかけ
>になれば
と私も思います。
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