原発事故の早急な解明は世界への責務
原発事故の早急な解明は世界への責務
2011/5/25 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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政府は24日、東京電力の福島第1原子力
発電所事故の原因を検証する第三者機関の
「事故調査・検証委員会」の設置を閣議
決定した。
調査委には政府からの独立性と透明性が
求められる。
政府・首相官邸の初動対応を含め、聖域
をつくらず、徹底的かつ迅速に事故の発生
と拡大に至った原因を究明する必要がある。
事故発生からすでに2カ月半。
国際原子力機関(IAEA)の調査団が
来日し、23日から独自に事故原因などを
調べ始めている。
事故調査でも政府は後手にまわった。
東電は16日に事故の初期段階の原子炉の
状態についてデータを公開し、24日に
解析結果として、1号機に続いて
2、3号機でも炉心溶融(メルトダウン)
の発生を認めた。
事故の際には最悪の事態を想定すべき
なのに、データがそろうまで現実を
認めない姿勢は不信のもとだ。
だからこそ、独立性の高い調査委が早く
調査に着手する必要があった。
米スリーマイル島原発事故では、
大統領指名の調査委員会が7カ月で報告を
まとめた。
調査委は年内に中間報告、来年夏までに
最終報告を作成するというが、作業を
もっと早めるべきだ。
国連は9月の総会でIAEAなどに
調査結果を報告させる。
日本自体の事故調査と解明した事実の
発信は、日本が国際的な信頼を回復する
うえで極めて重要だ。
中間報告は国連総会に間に合うよう出す
のが望ましい。
調査は事故原因や初動対応の評価に
とどまらない。
放射能汚染の国内外への影響を明らかに
することも不可欠だ。
原発事故時の政府と電力会社の責任分担、
原発の立地にかかわる安全審査や規制の
あり方など、国民が原子力政策の実像を
知り、原子力利用のこれからを考える土台
になる包括的な調査にすべきだ。
原発を持つ国々は自国の安全に役立てる
ため、フクシマの事故原因の詳細な分析を
待ち望んでいる。
放射能汚染の広がりと、健康や環境への
影響は、世界中の人々が知りたいに
違いない。
日本には世界のこうした要望に応える
責務がある。
政府の対応の検証は大事だが、海水注入
の中断をめぐる野党の追及と政府側の説明
の迷走は、政局の思惑がらみの動きに
見える。
重要なのは、事故の包括的な検証を進め、
早く全体像を世界に示すことだ。
調査委に外国人専門家による
助言グループを置く案がある。
これは調査の信頼性を高めるうえで
有益だ。
日本の調査とは別に始まったIAEAの
調査にも、政府や東電は協力を惜しむべき
ではない。
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同感です。
>原発事故の早急な解明は世界への責務
です。
スピードも必要。
>中間報告は国連総会に間に合うよう出す
>のが望ましい。
調査委には政府からの独立性と透明性が
求められると思うが、政府の人間が
事務局に入ったりしたら、中立性を担保
できないと思うが、今回の人選はどうなの
だろう?
事故調査・検証委員会委員長に
絶対的な権限を与えている訳でも無い。
ということは、結局政府が関与する
ということにならないか?
事務局長には検察官を充てるというが、
どういう意味で検察が必要なのか?
原発建設反対裁判で退けて来たのは
誰なのか? 疑問を感じる。
調査の信頼性を高めるうえで
外国人専門家をメンバに加えることが
重要と思うがどうなのか?
調査には権限が必要と思うが、どんな
権限で実施するのか? 出来るのか?
第三者委員に対して誰がどんな権限を
保証するのだろう。
発送電分離も出来そうも無い政府に
世界が求める事故原因の詳細な分析
ができるのだろうか?
いろいろ疑問が湧いてくるが、
世界に日本の恥をさらすようなことに
ならないよう祈るのみ。
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