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2011年5月20日 (金)

マクロピノサイトーシスによる細胞膜回収が、神経突起退縮を制御

マクロピノサイトーシスによる
細胞膜回収が、神経突起退縮を制御

平成23年5月18日
理化学研究所
科学技術振興機構

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 独立行政法人 理化学研究所(理研、
野依 良治 理事長)は、間違った神経回路
の形成を阻害する反発性軸索誘導因子による
成長円錐の退縮が、今まで考えられてきた
メカニズムとは全く違う、
マクロピノサイトーシス注1)と呼ぶ大きな
細胞膜の回収によって制御されていることを
世界で初めて明らかにしました。

 これは、理研 脳科学総合研究センター
(利根川 進 センター長) 発生神経生物
研究チームの御子柴 克彦 チームリーダー
(独立行政法人 科学技術振興機構(JST)
戦略的創造研究推進事業 発展研究
(SORST)の「カルシウム振動
プロジェクト」 研究総括)、
樺山 博之 研究員(元 JST SORST
「カルシウム振動プロジェクト」 研究員)
らによる共同研究の成果です。

 正しい神経回路が形成されるには、
誘因性軸索誘導因子と反発性軸索誘導因子
という2種類の因子が欠かせません。

 誘因性軸索誘導因子は、神経突起先端部分
の成長円錐注2)に働きかけ、正しい
神経細胞へと成長を促し、シナプス注3)
形成を誘導します。

 逆に反発性軸索誘導因子は、成長円錐を
退縮させることによって神経突起の伸長を
止め、間違った神経細胞とのシナプス形成
を阻害します。

 この成長円錐の退縮は、細胞膜表面積の
減少を伴いますが、その仕組みはこれまで
不明のままでした。

 2008年に研究グループは、反発性
軸索誘導因子であるSema3A注4)が
成長円錐でマクロピノサイトーシスを誘導
することを見いだしました。

 このマクロピノサイトーシスの特徴は、
これまでよく知られているものとは異なり、
大規模な細胞膜の細胞内への取り込み
によって形成される、非常に大きな空胞
(Vacuole:直径0.2μm
~5μm)を伴います。

 研究グループは、この空胞面積と成長円錐
の表面積が逆相関を示すことから、この
マクロピノサイトーシスが成長円錐の退縮に
重要であることを見いだしていました。

 今回研究グループは、
マクロピノサイトーシスを特異的に阻害する
アミロライド誘導体(EIPA)注5)を
用いて、マクロピノサイトーシスを介して
Sema3Aが成長円錐を退縮させる仕組み
を世界で初めて明らかにしました。

 また、このSema3Aによる
マクロピノサイトーシス誘導には膜輸送に
関与するSyntaxin1B注6)
タンパク質(膜輸送分子)の減少が必要
であることも分かりました。
 これまで成長円錐の退縮は、「アクチン
などの骨格系タンパク分子による制御」と
考えられてきましたが、今回の発見は
反発性軸索誘導において、
「マクロピノサイトーシスによる成長円錐
の退縮制御」という新しい分子機構による
概念を提唱するものです。

 本研究成果は、米国科学雑誌
「The Journal of
Neuroscience」
(2011年5月18日号)に掲載
されます。
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難しいですね。
>間違った神経回路の形成を阻害する
>反発性軸索誘導因子による成長円錐の
>退縮が、今まで考えられてきたメカニズム
>とは全く違う、マクロピノサイトーシス
>と呼ぶ大きな細胞膜の回収によって制御
>されていることを世界で初めて明らかに
>しました。

>今回の成果は、Sema3Aが
>マクロピノサイトーシスによって成長円錐
>を退縮させている可能性を世界で初めて
>示した点で、大きな意義があります。
>今後、Sema3Aに依存的な
>マクロピノサイトーシスの分子機構を
>さらに詳しく解明することで、
>神経再生法の確立にも貢献することが
>期待できます。

期待できそうな研究のように思えます。
神経再生法の確立に貢献できると良い
ですね。

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