社会科学者の時評
社会科学者の時評
2011.5.20
詳細は、リンクを参照して下さい。
原発問題「関係3者」の意見・批判
が記載されています。
なかなか興味深い。です。
各自で考えて見て下さい。
これからどうして行くべきなのか?
私が興味を持った言葉をあげておきます。
1.加納時男:元東京電力副社長
・元自民党参院議員の話は論外
2.田中俊一,前原子力委員長代理
>私のみるところ,東京電力は,軽水炉は
>もはや完成された技術で,安全研究など
>余計な研究開発をする必要はない
>という態度だったように思える。
>最大の電力会社が技術に対する謙虚さを
>失ってしまったことが,最悪の結果を
>招いた。
>福島第1の事故検証は,政府が
>事故調査特別委員会の設置を表明したが,
>原子力分野の専門家を国内だけでなく
>海外からも集めるべきである。
>国際原子力機関,できれば米原子力規制
>委員会からも来てもらう。
>日本人だけでは客観性が保てない。
>今後は,安全行政の再編が必要である。
>原子力安全委員会と保安院を統合し,
>より強い権限を与えて独立させる。
>その下に1千人以上の専門家を抱える
>研究機関をもってくる。
>原子力関係者同士でチェックできるのか
>といわれるが,だからこそ独立した組織
>にしなくてはいけない。
>「原子力屋」の一番よくないのは,
>考え方が固定化していることだ。
>高速増殖炉で核燃料サイクルをやる
>というのは40年以上前に決まったことで,
>世界の潮流は完全にかわっているのに,
>いまでもしがみついている。
>私が原子力委員会にいるとき,
>高速増殖炉はむずかしい,もっと足元を
>固めて研究してはどうかと書いたら,
>ものすごい攻撃を受けた。
>まさに村社会で,異論を許さない。
>日本では,原子力への異論が「すぐに
>原発を全廃」という極端な意見に
>なりがちだ。そのため,原子力関係者が
>失敗を認めにくい状況になっている。
>完全無欠な技術はないが,そのことを
>世間にいえないから,ますます村社会
>になってしまう。原子力村の問題は,
>日本社会全体の問題でもある。
今後を考える上で参考になると思う。
3.安斎育郎,立命館大名誉教授
>私は「村八分」にあったからこそ,
>原子力村の存在を強く実感できたわけ
>です。「私に自由に発言させないこの国
>の原子力が,安全であるはずはない」
>と,直観的に分かりました。
>そもそも,原子力産業は国家の意思なし
>にはスタートできません。
>原発は事故が起こったときの被害総額が
>あまりに大きく,大量の使用済み
>燃料処理にかかる最終的なコストも
>はっきりしない。
>一般の企業がこんなリスクを背負う
>ことはとうていできず,産業化には
>「原発をつくる。
>一定限度以上のリスクは国が肩代わり
>する」という国策が前提となります。
>「国がやる」ということから始まって
>いるから,「やるのがいいのか,
>悪いのか」という話には,そもそも
>ならない。
>「反原発」は即,反国家的行為と
>されます。
>原子力業界が批判を受けつけない
>「村社会」になるのは必然だったと
>思います。しかも,「村民」は業界や
>国だけにとどまらず,原発の建設候補地
>でもカネを使って,地元の政治家や
>住民を原発推進派に仕立てていきました。
>私たち原発を批判する研究者は
>「せめて事故のリスクを分散させる
>ために,原発の集中立地はやめよ。
>原子炉の出力にも制限を設けよ」と
>いいつづけたのですが,黙殺され
>ました。村の閉鎖性が福島第1原発の
>事故を悪化させた一因だったことは
>否めません。一方で事故後には,
>これまで原子力利用の推進派だった
>専門家16人が,事態の深刻さを率直に
>認め,政府に提言しました。
>村全体からみればわずかな人数とは
>いえ,それだけ今回の事故が「村民」
>にも深刻な影響を与えた,ということ
>でしょう。
正に国策、どう責任をとるのでしょうか?
事故検証も含めて、真摯な反省をし、
その上に立った、正しい電力政策を
打ち出せない政府は政府の体を
なさないと思う。
「一義的な責任は東電にある。」
だけでは済みません。
しっかり見守りたい。
☆ 福島原発事故についての緊急建言 ☆
も載っています。
よく考えたい。
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