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2011年5月 9日 (月)

室温で「スピンの渦」を作る

室温で「スピンの渦」を作る
28 April 2011
RIKEN Research Highlights

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 室温に近い温度で、原子の代わりに
スキルミオンという新奇な渦状の磁気構造
が整列した結晶を作ることに、理研基幹
研究所(埼玉県和光市)物質機能創成研究
領域の十倉好紀領域長をリーダーとする
複数の研究機関との共同研究チームが成功
した1。

 これまでの研究により、遷移金属
ケイ化物でのスキルミオン結晶状態は確認
されている。

 しかし、40ケルビン未満という極低温
でなければ実現できなかった。

 今回、室温でスキルミオン結晶になる
物質の存在が確認され、全く新しい
コンピューターメモリーに応用できる
可能性が高まった。

 スキルミオンは、ある種の物質の表面上
で、多数の電子のスピン(電子の自転
による角運動量で向きを持つ)が渦を描く
ように並ぶことにより形成される。
 この渦の外側のスピンが上を向いている
のに対して、中心部のスピンは下を向いて
おり、1つの渦を構成するスピンを1点に
集めると、矢印の頭が球の表面を作る
ような分布になっている(図1)。
 スピンの集団が作るこの超構造は、1つの
粒子のような性質を持っている。
 「この粒子に似た構造が周期的に並んだ
ものが、スキルミオン結晶です」と
十倉領域長は説明する。

 これまでに行われてきた中性子散乱実験
により、鉄コバルトケイ化物とマンガン
ケイ化物でスキルミオン結晶が観察されて
いるが、いずれも低温でしか存在できな
かった。

 今回、十倉領域長らは、鉄ゲルマニウム
合金でスキルミオンを調べた。
 鉄ゲルマニウム合金の結晶構造は、
鉄コバルトケイ化物やマンガンケイ化物と
同じ立方晶だが、室温付近でスキルミオン
の形成に必要ならせん磁気構造を持つ
(らせん磁気構造への転移温度は
280ケルビン)。

 従来のエレクトロニクスでは情報処理に
電子の電荷を利用してきたが、
スピントロニクスでは電子のスピンを利用
する。

 スキルミオン結晶の電子スピンの渦は、
少ない電流で動かすことができると予想
され、省電力で情報処理ができる可能性
がある。

 このため、スキルミオン結晶は、
スピントロニクスの発展に重要な役割を
果たすと考えられる。

 十倉領域長は、「メモリーデバイスや
論理デバイスにも、スキルミオン結晶は
応用できます」と語っている。
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常温で応用可能なスピントロニクス材料を
開発したということのようです。

夢がありますね。

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