ホントは怖い?自動水栓 ? 米・ジョンズホプキンス大学病院
ホントは怖い?自動水栓 ?
米・ジョンズホプキンス大学病院
2011/04/08 スゴモリ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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最近どこのトイレでも比較的目にする
機会の多い自動水栓。
蛇口がなく、手をかざすだけで水が出る。
流しっぱなしや、閉め忘れもなく、水資源
の節約にはうってつけだ。
そればかりではない、不特定多数の人が
触れることになる蛇口をなくしたことで、
衛生的にも非常に良い・・・とされてきた。
これまでは。
ところが、つい先日、アメリカのダラスで
行われた全米健康疫学学会総会において、
ジョンズホプキンス大学病院の感染症専門医
であるEmily Sydnor氏により、自動水栓に
衛生面でのメリットはほとんどない可能性が
指摘されたのだ。
Sydnor氏らは、2008年12月から2009年1月
までの2ヶ月間、ジョンズホプキンス大学
病院内のそれぞれ100個近くの手動水栓
および自動水栓からサンプルを採取した。
その中には、水貯蔵タンクを共有する
それぞれ20個のサンプルも含まれていた。
当初は、院内の自動水栓が手動水栓と
比べて衛生的に優れていることを確かめる
のが目的だったのだが、その結果は予想に
反して、全く逆の結果になってしまった。
手動水栓から採取された水75サンプル
ではその15%からしかレジオネラ菌が検出
されなかった(それでもかなり多いという
印象だが、日本の場合どうなのだろう)
のに対し、自動水栓から採取された100以上
の水サンプルでは、その約半数から
レジオネラ菌が検出されたのだ。
さらに、一般細菌数においても、手動水栓
ではその13%が基準値を超えていたのに対し、
自動水栓では26%がそうであった。
この傾向は、水の貯蔵タンクや水の使用
頻度とは関係なく、流路を塩素消毒した
後でも、手動水栓が7%だったのに対し、
自動水栓ではその29%で引き続き一般細菌
が検出されたという。
Sydnor氏らは、多くの弁などの部品で構成
される自動水栓の複雑な構造が、細菌繁殖の
温床になっているのではないかと推測して
いる。ただし、一般人はそれほど心配する
必要はないかもしれない。
検出された一般細菌やレジオネラ菌の数
は、免疫力の衰えた入院患者には脅威と
なりうるが、健常人の免疫力では十分対処
できるからだ。
ただこれは、技術の進歩が必ずしも弱者
を念頭に置いておらず、時には彼らに犠牲
を強いることになるという典型とも言え
そうだ。
ジョンズホプキンス大学病院では、この
報告を受けて、院内のすべての自動水栓を
手動水栓に取り替え中であり、現在建設中
の新病棟で計画されていた、全水栓の
自動化案も廃案となった。
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ふ~ん。意外ですね。
日本の病院でも調査して欲しいものです。
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