「可能性は低いけれど正確な証拠」にだけ基づいて決断すると、間違った決断をしやすい
「可能性は低いけれど正確な証拠」
にだけ基づいて決断すると、
間違った決断をしやすい
2011.04.05 lifehacker
詳細は、リンクを参照して下さい。
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「可能性は低いけれど正確な情報」を
聞いた後で決断を迫られると、人は結果的に
間違った決断をしがちなのだそうです。
「可能性は低いけれど正確な情報」という
のは、結果を左右する確率はかなり低い
けれど、科学的には正しい根拠のある情報
のことです。
しかも、その情報が結果に対して
より悲観的なものであればあるほど、
その傾向があると、認知科学者の
Philip Fernbach氏の実験で証明され
ました。
少々分かりづらいかもしれませんので、
以下に噛み砕いて説明します。
例えば、地元の新聞が自分の支持して
いる候補者を支援していることを聞いた
とします。「地元紙が候補者を支援して
いるという事実」が候補者の当選の可能性
を下げることはありません。
しかし、その情報を聞いた後では、自分の
支持している候補者が当選するだろう
という楽観的な気持ちが減ってしまうという
のです。
「特定の候補者を新聞が支持すると、
その候補者が落選することがある」という、
確率は低いけれど事実である情報に
基づいて、頭の中で分析しているので
しょう。これは、明らかに決断を下す
のには良くないことなのです。
Fernbach氏は電話インタビューで
「逆に、確率は低いけれどポジティブな
結果を生む証拠を提示すると、人々は
そのポジティブな証拠に意識を向けすぎて
しまう」とも言っています。
その結果、決断をする時にポジティブな
証拠以外の証拠や、事実を考慮しない
傾向があるそうです。
例えば最近だと、福島や茨城産の
ホウレンソウに食品衛生法上の暫定規制値
を超える放射性ヨウ素が検出されたと発表
されていますが、いずれも官房長官は
何度も「健康に影響を及ぼすことのない
レベル」と明言しています。
これも「可能性は低いけれど正確な情報」
と言えそうです。
大事な決断をする時には、可能性の低い
情報を重要視し過ぎて、偏見や先入観で
決断を下すことの無いよう、様々な可能性
や証拠を検討した上で、冷静に決断する
ようにしたいものです。
震災や原発事故に関するニュースでは、
ネガティブ・ポジティブ両面で「可能性は
低いけれど正確な証拠」が氾濫しています
ので、このことをぜひ頭の片隅に入れて
おいてください。
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難しい言い方ですね。
「可能性は低いけれども、正しいと思われる
情報」に接すると、バランスのとれた判断が
出来にくくなるということでしょうか?
一つの事実だけに捕らわれすぎないで、
あらゆる可能性を考慮して、バランスの
とれた判断を心がけましょう。
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