「執念で開発した産業用溶接ロボット 明日を見すえた中国への工場進出」第2回
「執念で開発した産業用溶接ロボット
明日を見すえた中国への工場進出」第2回
2011年 3月11日 Science Portal
詳細は、リンクを参照して下さい。
これまた、少し遅くなりましたが、紹介
しておきます。
日本の中小企業でも頑張っている企業は
あるんです。
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株式会社ラインワークス
重量加工物の溶接を可能に
3軸ポジショナーの開発で一息ついた
ものの、「溶接するのが人間では、わたしの
目指すものではありません。
あくまでもロボットが溶接する機械で
なければ…」と田村社長。
大手が溶接支援型のロボットを次々と
発表していくのを尻目に、ラインワークス
では新たに製品開発に乗り出していく。
だが、それは困難の連続だった。
人材に限りがある中小企業にとって、
開発に携われるのは社長を含めて2、3人。
豊富にそろっている人材を惜しげもなく
投入できる大手企業とは、根本的に違う
ところだ。
しかし、「ポジショナーを続けていても
会社はやがて行き詰まる。
大手の下請けで満足するのではなく、
自社製品で互角に渡り合いたい」との執念
だけは忘れなかった。
そして、98年にロボット搭載式五軸
ポジショナー、2004年には六軸重量物複合
ロボット「ラインマン1000」を完成。
業界の話題をさらったのである。
6軸とは、ポジショナーが旋回・回転・
昇降して加工物を最適な位置に移動させ、
ポジショナー自体が上下・左右・前後に
動いて作業する優れものだ。
その当時、産業用ロボットはハンド
リング(搬送)が主な目的で、負荷容量は
650キログラム程度しかなく、作動範囲も
限られていた。
それに対してラインマンでは一トン
(現在では3トンまで可)の負荷に加えて、
広範囲な作動領域を持つハンドリングと
ポジショナー機能を併せ持っている。
また、重量加工物の溶接では、
天井クレーンで運んできた加工物を作業員
が工作機械などに設置し、作業が終了する
とクレーンで次の工程へと搬送するのが
一般的な流れだった。
この流れを自動化し、作業員の作業を
極力減らすことで安全性も一段と高められた
のが大きなメリットになっている。
このため、鉄道車両の足回りや建設機械
のフレームなどの工場に導入され、
大型構造物の自動溶接に威力を発揮し
高い評価を得ている。
中国の驚異を目の当たりにして
08年に同社は中国・江蘇省に工場を開設
し、海外進出を果たす。
その理由を田村社長は「国内では需要が
先細りになるのは目に見えていました。
今後の成長を見込むなら絶対に必要な
一手だった」と語る。
田村社長も1年のほとんどを中国で
東奔西走の日々を過ごし、立ち上げに参加。
円高や中国の高い増値税障壁、さらには
リーマンショックなどの影響で順風満帆の
船出とはならなかったものの、しっかりと
した手応えをつかんでいるようだ。
「中国の最前線に身を置いてみると、中国
の強さ、価格競争力の高さに驚かされ
ました。
このままでは日本の製造業は空洞化の
一途をたどるでしょうし、製造業の基盤が
どんどん崩れていくのがわかります」と、
田村社長は顔を曇らす。
「中国製の材料や部品は品質が多種多様。
使ってはいけないもの、注意すれば使える
もの、なんの問題もないもの、の3つが
あり、中国に一年もいれば自然とわかって
きます。
強度や外観などを十分にテストして問題
ないと判断した部品を採用すれば、販売価格
を大幅に下げることが可能です。
ところが、日本のメーカーでは『メード・
イン・ジャパン』信仰が強く、中国製と
聞いただけでも拒否反応を示すところも
ありますが、これでは競争から取り残されて
いくこともあります」
低価格の中国製のポジショナーや
産業ロボットが日本に入ってくる日が近い
将来必ずやってくる。
「そのときになって慌てて手を打っても
手遅れなんですよね」と、田村社長は警鐘
を鳴らす。
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大企業であろうと、中小企業であろうと
動かしているのは人、人なのです。
しっかりした目標と執念を持った人が
いないと例え大企業であろうとやがて
衰退するしかない。
>「溶接するのが人間では、わたしの
>目指すものではありません。
どうも日本の大企業というのは全部では
ないにしても、自分で評価する力がない。
実績がどうのと、言う。
目の前の製品なり、部品なりの評価を
きちんとしない。できない。
これでは駄目だと思う。
>強度や外観などを十分にテストして問題
>ないと判断した部品を採用すれば、
>販売価格を大幅に下げることが可能です。
>ところが、日本のメーカーでは
>『メード・イン・ジャパン』信仰が強く、
>中国製と聞いただけでも拒否反応を
>示すところもありますが、これでは
>競争から取り残されていくことも
>あります
そうだと思います。
頑張ってください。
そして手本になってください。
見習う企業も出てくるでしょう。
>「国内では需要が先細りになるのは
>目に見えていました。
>「今後の成長を見込むなら絶対に必要な
>一手だった」と語る。
先をみないと、先を見て勇気を持って
一歩前に進まないと未来はないのだと
思う。
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