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2011年2月19日 (土)

虫歯の病原因子である酵素の立体構造を世界で初めて解明

虫歯の病原因子である酵素の立体構造を
世界で初めて解明

平成23年2月17日
静岡県立大学
京都大学
東京大学
科学技術振興機構(JST)

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 静岡県立大学の伊藤 圭祐 助教、
伊藤 創平 助教らは、世界で初めて、虫歯
の病原因子として同定されている酵素である
「グルカンスクラーゼ(GSase)」の
立体構造をX線結晶構造解析注1)によって
明らかとすることに成功し、この酵素による
多糖の合成メカニズムを明らかにしました。

 口腔中に存在する菌に由来する酵素
GSaseは、砂糖から歯垢(プラーク)の
基となる粘着性多糖であるグルカンを合成
することから、虫歯発症の原因として
知られています。

 これまで、GSaseの働きを阻害する
ことが虫歯の予防(GSase阻害)に
効果的と考えられていましたが、
GSaseと類似の酵素が口腔中や小腸等
にも存在することから、GSaseの働き
だけを特異的に阻害する物質でないと、
類似の酵素の働きも阻害してしまい、
低血糖等の弊害を引き起こす可能性が
あります。
 そこで、阻害物質のリスクを低くする
ために、GSaseの働きだけを特異的に
阻害する物質の設計が求められており、
GSaseの立体構造の解明が有効な手段
として望まれていました。

 本研究グループは、これまで困難であった
GSaseの発現システムを構築、
界面活性剤を利用した結晶化により高分解能
の解析データを得ることに成功し、
GSaseの立体構造を解明しました。

 また、GSaseの阻害剤やアクセプター
基質注2)との結合構造も解明し、
分子レベルでGSaseの働きを明らかに
しました。

 今後、虫歯の病原因子であるGSaseの
立体構造情報を基に、より選択性が高く、
強くGSaseに結合する阻害物質の
探索・設計が可能となり、より効果的な
虫歯を予防する物質の探索に役立つことが
期待されます。

<今後の展開>
 近年、創薬分野ではタンパク質の立体構造
を基にした創薬戦略(Structure-
Based Drug Design)が
進められています。

 本研究により明らかとされた虫歯の病原
因子の立体構造情報を利用することで、
より特異性の高く効果の強いGSase阻害
物質の探索・設計が可能になり、歯周病と
並んで歯科の二大疾患であり、最も身近な
生活習慣病でもある虫歯の予防への貢献が
期待されます。

 また、緑茶カテキンに代表される既知の
GSase阻害物質についても、阻害効果
の科学的根拠が明らかになると期待
されます。
---------------------------------------

>歯周病と並んで歯科の二大疾患であり、
>最も身近な生活習慣病でもある虫歯の
>予防への貢献が期待されます。
とのことです。期待したい。

以外ですね。
医学的には、いまだに歯周病、虫歯の
確実な予防法がないんです。

予防としては、歯磨きをして口腔を清潔に
保つことくらいでしょうか?

歯周病については、関連情報として
歯周病ナノバブル
株式会社REO研究所
があります。


パーフェクトペリオというものもある
ようです。
歯科治療
パーフェクトペリオどうでしょう?

ご参考です。
有効なようですが、高価らしいです。

あと、虫歯治療で3mix mp法というのが
あるようですが、広まりませんね。
今の保健医療制度では儲からないから
かな?
>夢の扉の歯医者タクシゲ歯科医院
>(仙台市泉区)の宅重豊彦さんは、
>この3Mix-MP法の開発者の一人
>なのだそうです。
良い治療法のようなのに、

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医療関連ニュース」カテゴリの記事

コメント

静岡新聞にこの記事が載っていましたね。静岡に住むオリバーとしては、県立大学のこの研究は、グッドニュースでした。さて、19日の日経新聞に興味深い記事が載っていました。たんぱく質「不良品」処理の仕組み解明というタイトルで京都産業大学と九州大学の研究の紹介です。「不良品の処理は、細胞内でたんぱく質をつくる工場となる小胞体の中で進む。細胞には、不良品たんぱく質を見つけると小さく切断し小胞体の外に運び出して分解する仕組みがある。研究チームは、不良品たんぱく質を切る役割を担う酵素を分析‥」とありました。「たんぱく質の品質管理がうまくいかないことが原因とされるアルツハイマー病やパーキンソン病のメカニズム解明に役立つ成果ともかいてありました。オリバーのつたない考えでは、これはひょっとするとポリグルタミン鎖の解消にむすびつくかもしれないと思って投稿しました。もしかすると全然ピントが外れているかもしれませんが。

投稿: オリバー | 2011年2月20日 (日) 02時21分

オリバーさん、コメントありがとうございます。

おっしゃる通りポリグルタミン病に対する
新しい遺伝子治療法にむすびつくものと期待しています。

記事は、「たんぱく質の『不良品』処理を解明 京産大と九州大」ですね。
http://www.nikkei.com/news/category/article/
g=96958A9C93819695E3EAE2E6998DE3EAE2E0E0E2E3E39180EAE2E2E2;at=ALL

もともと人は、不良品タンパクを分解する、シャペロン介在オートファジー
というタンパク質分解システムを持っています。

情報は、「小胞体品質管理機構の解析」ページを見てください。
http://www.frontier.kyoto-u.ac.jp/bf01/j/research.html
情報量はあまり多くありませんが、簡単な説明があります。
この研究が少し進展したということでしょうか?

以前、投稿した。
「ハンチントン病の新しい遺伝子治療に、モデルマウスで初めて成功」
http://haredasu.cocolog-nifty.com/blog/2010/03/post-bb12.html
という記事に期待しています。

まさにシャペロン介在オートファジーという仕組みを
利用したもので、ハンチントン病だけでなく、広く、ポリグルタミン病に対する
新しい遺伝子治療法になるはずです。

投稿: haredasu | 2011年2月20日 (日) 12時45分

haredasuさんさっそく教えてくださってありがとう。京都産業大の永田和宏教授と九州大学稲葉謙次特任準教授らの共同研究です。京都産業大学の永田研究室は、ネットでの閲覧ができなくなっています。夕べは、閲覧できたのですが‥。「蛋白質の立体構造形成」で検索すると九州大学の研究については、その研究の概要は、閲覧できます。ただ、内容をよく理解できないので解説してくださるとありがたいです。

投稿: オリバー | 2011年2月20日 (日) 13時58分

オリバーさん

ポリグルタミン病の治療に関わる研究として見る限り、
九州大学のプレスリリースは、直接的な関連はないように思います。

ので、ポリグルタミン病の治療ということに注目して、
分子シャペロンがどう関わってくるのかについて簡単に説明してみます。

素人なので、詳細な点では間違いはあるかもしれませんが、
概略としてはOKではないかと思っています。

元ねたは京都産業大学の永田研究室の情報です。
http://www.cc.kyoto-su.ac.jp/~nagata/index-j.html

まず、分子シャペロンの役割ですが、
蛋白質が正しく機能するよう下記の機能を発揮します。
1)ポリペプチドが正しく折りたたまれて、機能をもった高次構造を作ること、
2)機能すべき細胞内外の場に正しく輸送されること、
3)過剰に作られたり、遺伝子の変異などによって誤った構造の蛋白質が
  作られた場合にそれらを監視して、分解してしまうこと、

※ペプチドとは決まった順番で様々なアミノ酸がつながってできた分子の系統群
 です。
※ポリペプチドとはペプチドの鎖です。
※正しく折りたたまれるとは、正しく機能する立体構造を作ることです。

分子シャペロンの役割は、簡単に言うと、タンパク質の品質管理をしていて、
良いタンパクのみ存在出来るようにしている。と言って良いと思います。

人の身体はそういう仕組みを持っている。すごいですね。

そこで考えたことは、異常タンパク質(遺伝子異常で作られるグルタミン鎖)
を上記分子シャペロンのシステムに認識させれば、自動的に分解してくれる
のではないかと、

その具体的なやり方が、この前コメントしたJSTの論文中の、
「ハンチントン病の新しい遺伝子治療に、モデルマウスで初めて成功」
http://www.jst.go.jp/pr/announce/20100301/index.html


「伸長ポリグルタミンが神経細胞内で発現する際に、タンパク質の折り畳みを
助けるシャペロンHsc70と結合する部位を伸長ポリグルタミンに
追加すると、直接、不要タンパク質を分解するライソゾーム(リソソームともいう)に
運ばれ、その中のタンパク質分解酵素で分解されることを確認しました。

このようなシャペロンによって、ライソゾームに直接運ばれ分解される系は、
シャペロン介在オートファジーと呼ばれています。

そこで、伸長ポリグルタミンに特異的に結合し、凝集を抑制するペプチドである
QBP1ペプチドに、シャペロンHsc70と結合するペプチド(HSC70bm)を
つないだ融合ペプチドを作製しHQと名付けました。

これを細胞内で発現させると、HQと伸長ポリグルタミン、シャペロンHsc70の
3つの分子の複合体を形成して、ライソゾームに運ばれ、
シャペロン介在オートファジーによって分解されるのではないかと考えました。

培養細胞を用いて実験を行ったところ、予想通り、このHQの発現によって、
伸長ポリグルタミンはライソゾーム内で分解されました。

つまり、細胞内で伸長ポリグルタミンを直接ライソゾームに運ぶバイパス経路を
形成できたことを示しています。」

となります。分かって頂けました?

細胞内の説明については、
ビジュアル生理学
http://bunseiri.michikusa.jp/
の中の、細胞の構造を見てください。ご参考です。

投稿: haredasu | 2011年2月21日 (月) 17時56分

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