iPS細胞からインスリン分泌組織 糖尿病治療に期待
iPS細胞からインスリン分泌組織
糖尿病治療に期待
2011年2月6日 朝日新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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iPS細胞(人工多能性幹細胞)から、
血糖値を下げるインスリンを分泌する膵島
(すいとう)という組織を作ることに、
東京大の宮島篤教授らのチームがマウスで
成功した。
これまでインスリンを出す細胞自体は
できていたが、ほかの細胞とともに立体構造
になった膵島づくりに成功した例はなかった
という。
人の糖尿病治療につながると期待されて
いる。
3月1日から東京都内で始まる
日本再生医療学会で発表する。
インスリンは血糖値を下げる働きをする
ホルモン。
糖尿病(1型)は、自分の免疫反応の
異常で膵臓にある膵島(ランゲルハンス島)
が攻撃され、インスリン分泌能力が
失われた状態。
患者は1日に数回、インスリンを注射して
不足分を補う。
治療は膵島や膵臓の移植しかない。
チームの一人で東京大の斎藤弘樹研究員
らは、マウスの胎児から膵島のもとになる
細胞を見つけて取り出し成長させる培養方法
を突き止めた。
この方法を使いマウスの皮膚から
作製したiPS細胞を膵島にすることに
成功したという。
この膵島を、人工的に糖尿病にした
マウスに移植したところ、3カ月にわたって
血糖値を低く保つことができた。
移植した組織ががんになるなどの問題も
起こらなかった。
これまで米国のチームなどが、
iPS細胞からインスリンを出す細胞を
作っていたが、分泌量が少ないなどの
課題があった。
さらに、体内で血糖値を調整するには、
血糖値を下げすぎないよう働く細胞も
必要で、治療に使うには膵島全体を作る
ことが課題になっていた。
ヒトの皮膚などから作製したiPS細胞
で効果や安全性を確かめることができれば、
重い糖尿病患者への移植ができる。
組織そのものを薬や病気の研究にも
使える。
斎藤さんらは「大量につくる方法の開発
などハードルも高いが、人の治療法の実現
を目指したい」という。(福島慎吾)
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素晴らしい成果ですね。
頑張ってください。
こちらも素晴らしそうです。
是非取り入れてください。
放送からすると臨床にずっと近い。
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