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2011年2月28日 (月)

壁面、道路、天井……どこでも発電

壁面、道路、天井……どこでも発電
2011年2月22日 日経ビジネスONLINE

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 パソコンや自動車、工場、焼却炉、
サーバールーム――。
 さまざまな場所で廃熱が問題となって
いる。

 我々が日々の生活の中で消費している
全エネルギーの実に70%が活用されない
まま、廃熱となって自然界に放出されて
いるのだ。

 その廃熱を有効利用するための手段
として、近年、熱を直接電気に変換できる
「熱電変換材料」への関心が高まっている。

 熱電変換材料とは、金属や半導体といった
電気を通す物質の一部を温めて温度差を
つけると、温度の勾配に沿って電圧が発生
するという自然現象を利用して、熱を
“直接”電気に変換できる物質のことだ。

 この自然現象は「ゼーベック効果」と
呼ばれ、約200年前に発見された。

 そこで、熱電変換材料を使って、これまで
捨てられていた熱や身の回りの不要な熱を
電気に変換すれば、エネルギー資源を無駄に
しなくて済むというわけだ。

 地球温暖化対策への大きな貢献が期待
できる。

 しかし、残念ながら、実際のところ、
熱電変換材料は広く一般には普及して
いない。

 それはなぜか。
 その大きな理由は材料にあった。
 既存の熱電変換材料には、希少で毒性が
強いビスマスやテルル、アンチモン、鉛
といった重金属が多く使われている。

 価格が高いだけでなく、環境や人体への
悪影響も懸念される。
 また、金属や半導体といった電気を通す
物質を主に使っているため、熱伝導で
エネルギーを損失し、発電効率が低くなる
問題もあった。
 その結果、用途が限られてきたのである。

 1つの突破口になり得るとして注目を
集めているのが、東北大学金属材料研究所
の齊藤英治教授の研究だ。

 齊藤教授は2010年9月、これまで不可能
と考えられてきた絶縁体が熱電変換材料に
なり得ることを実証した。

 その結果、廃熱はもちろんのこと、
生活空間にあるちょっとした熱も電気に
変えて利用できる可能性が出てきた。

 絶縁体は熱伝導によるエネルギー損失
も少ない。
 既存の熱電変換材料が抱えていた問題を
一気に解決することができる。
 そのため、応用範囲も広がり、普及にも
弾みがつく。

 齊藤教授は、絶縁体の優位性をこう語る。
 「大面積化できるのも、大きな強み。
 例えば、工場の壁面を熱電変換材料で
覆えば、工場の廃熱を壁で電気に変換し、
その電気を、工場の機器の稼動に使うことも
できるようになるかもしれない」。

 廃熱以外への適用も可能だ。
 ビルの壁面や道路を熱電変換材料で
覆えば、ビルの壁や道路を使って太陽熱を
電気に変換することもできる。

 齊藤教授は「磁性ガーネット」という
絶縁体を実験に使った。
 白金電極を取り付け、絶縁体の片側を
温めて温度差をつけることで、電気が
流れることを確認しようというものだ。

 絶縁体なのに「電気が流れた」理由は、
磁性ガーネットが持つ「磁気」の性質を
利用しているからだ。
 磁気の性質を示す絶縁体は、
「磁性絶縁体」と呼ばれる。

 例えば、棒磁石に使われるフェライト
など、多くの絶縁体が磁性を持っている。
 「磁性絶縁体であれば、どんなものでも
熱電変換材料になり得る」と齊藤教授は
言う。

 そもそも、磁気とは、物質の構成要素
である「電子」が持つ性質の1つだ。
 電子には、電気と磁気の2つの性質が
ある。これまで人類は、そのうちの電気の
性質を積極的に利用する
「エレクトロニクス」を発展させてきた。

 それに対し、磁気の性質を
エレクトロニクスに取り入れ、活用しよう
という動きが出てきている。
 「スピントロニクス」と呼ばれる
研究分野だ。
 磁気の性質を担うものを「スピン」
と言う。

 齊藤教授はスピントロニクス研究の
第一人者である。
 今回の実験は、ゼーベック効果と同様の
現象「スピンゼーベック効果」が絶縁体中
で起こることを発見した齊藤教授が、自ら
それを応用したものだった。

 電気は流さないものの、磁性は持っている
磁性絶縁体であれば、それを温め、温度差を
付けることによって、スピンの波を発生
させることができる。
 齊藤教授は、それをうまく制御し、
白金電極との接点で電荷に変換して電気
として取り出すことに成功したのだ。

 「ただし、現在のところ、実証段階
のため、熱から電気への変換効率は1%程度
しかない」。齊藤教授はこう打ち明ける。

 実は、絶縁体と白金電極の接点の
ところで、どのような物理法則に基づいて、
スピンから電荷へ、また、電荷からスピン
へと変換されているのか、よく分かって
いないのだ。

 変換効率を向上させるには、絶縁体と
白金電極の接点の部分で起こっている
物理現象の解明が不可欠だ。
 そのため、齊藤教授は今後、理論と実験の
両面からその謎に迫っていこうとしている。

 「スピントロニクスは、生まれてから
まだ20年にも満たない非常に新しい
研究分野だ。そのため、絶縁体の
熱電変換材料への応用もほんの一例に
過ぎず、今後、我々人類に、いったい
どのような恩恵をもたらしてくれるかは
想像もつかない」と齊藤教授は話す。
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まだまだ発電効率は悪いようです。
こういうことが実現できると素晴らしい
ですね。
期待しましょう。

かなりエネルギー効率をあげることが
出来るようになります。
>我々が日々の生活の中で消費している
>全エネルギーの実に70%が活用されない
>まま、廃熱となって自然界に放出されて
>いるのだ。
ということですから。


2010年10月 9日に投稿した下記の記事の
応用に関する記事になりますね。
東北大ら、絶縁体からの熱電発電に成功

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