京大、大腸がんの転移抑制する遺伝子発見
京大、大腸がんの転移抑制する遺伝子発見
2011/1/19 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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京都大学の武藤誠教授と園下将大講師
らは、大腸がんの肝臓や肺への転移を
抑える遺伝子を見つけた。
がん細胞で転移の引き金となる信号伝達を
妨げるという。
新たな抗がん剤開発の足がかりになる
成果。
米科学誌キャンサー・セル(電子版)
に19日掲載された。
マウスの大腸のがん細胞と肝臓や肺に
転移したがん細胞とを比べ、働く遺伝子の
違いを調べた。
転移例ではAesという遺伝子が作る
たんぱく質の量が減っていた。
このAesは転移の引き金となる信号
伝達を妨げて、転移を抑えていた。
実際の大腸がん患者でも、肝臓に転移した
がん細胞ではAesからできるたんぱく質の
量が減少していた。
大腸のがん細胞を調べると転移がない
患者ではAesが働いているケースが、
転移した患者では働いていない例が
それぞれ多かった。
大腸がんのマウスに信号伝達を妨げる
薬剤を投与すると、Aes同様に転移が
抑えられた。
武藤教授は「薬の効果が人でも確かめ
られれば、他の抗がん剤と組み合わせて
使えるのではないか」とみている。
大腸がんは日本人のがんによる死亡者数
の中で男性では3位、女性は1位。
5年生存率は他臓器への転移がない患者で
8~9割だが、転移があると1~2割に
下がる。
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がんは転移が恐ろしい。
転移さえ抑えられれば、かなり助かる人が
増えるはず。
大腸がんに有効そうです。
期待したい。
参考までに関連リンクを、
「秋田大、がん細胞転移の関与遺伝子発見」
「がん転移の原因タンパク質の構造解明」
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