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2011年1月10日 (月)

接着制御分子(RAPL)の破綻による自己免疫疾患発症機構の解明

接着制御分子(RAPL)の破綻による
自己免疫疾患発症機構の解明

平成22年12月31日
科学技術振興機構(JST)
関西医科大学
関西学院大学

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 JST 課題解決型基礎研究の一環として、
関西医科大学附属生命医学研究所の
木梨 達雄教授らは、リンパ球の接着を制御
する分子の破綻が自己免疫疾患の発症に
つながることを発見しました。

 リンパ球は白血球の一種で異物侵入に
対し、攻撃・排除する役割をしており、
血管を通じて全身を移動し、リンパ節内の
血管内皮に接着して浸潤し、リンパ節内を
巡回することが知られています。

 リンパ球はリンパ節内で異物侵入に対する
監視役の樹状細胞に遭遇すると、接着して
異物侵入の情報を受け取り、活性化されて
これを撃退します。

 このように免疫システムに重要な接着の
メカニズムを解明し制御できるように
なれば、免疫反応を促進したり、逆に過剰な
免疫反応を抑えることができると考えられ
ます。

 木梨教授らはこれまで、免疫細胞特異的に
発現する接着制御分子(RAPL)が
リンパ球の接着や移動の調節に重要な働きを
していることを明らかにしています。

 しかし自分の身体を異物と見なして攻撃
してしまう自己免疫疾患において、
接着制御分子がどのような役割を果たして
いるのかは今までよく分かっていません
でした。

 本研究グループは今回、RAPLを持って
いないマウス(RAPL欠損マウス)を作製
し、そのマウスでは加齢とともに正常な
自己細胞を異物と見なす自己抗体ができて、
ループス腎炎などの自己免疫疾患やリンパ腫
を発症することを発見しました。
 さらにその発症メカニズムとして、
RAPLがリンパ球の増殖を抑えている
ために、RAPLが欠損するとリンパ球の
過剰な増殖を招いていることも明らかに
しました。

 この成果は、リンパ球の接着と増殖が
連携して制御されており、両者に関与する
分子の破綻は、自己免疫疾患の発症に
つながることを示しています。
 また、こうした疾患研究のモデルとなる
マウスを新しく創出することによって、
ヒト全身性エリテマトーデス(SLE)
などの自己免疫疾患の病態解明と新しい
治療法の開発に役立つものと期待されます。

 本研究成果は、2010年12月30日
(米国東部時間)に米国科学雑誌
「Immunity」のオンライン速報版
で公開されます。
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>リンパ球増殖性の自己免疫疾患に新たな
>治療法を確立できるものと期待されます。
とのことです。

免疫を司っている細胞は幾種類もあります
ので、今回の解明が自己免疫疾患全体の
治療開発に対してどの程度の比率を占める
ことになるのかわかりませんが、
まずはその一端が解明されたということで、
期待しましょう。

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