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2010年12月15日 (水)

ホントに海水からウランが取れた

ホントに海水からウランが取れた
「わかめ型捕集材」でブレークスルー、
レアメタルも対象に

2010年12月14日 日経ビジネスONLINE

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 海水には77種類の元素が溶存しており、
チタンやリチウム、コバルト、バナジウム
などレアメタルも多数存在する。
 中でもウランは、鉱山ウランの埋蔵量の
実に1000倍に匹敵する量が存在すると推定
されている。

 各国による原子力発電所の開発ラッシュ
が続く一方で、鉱山ウランの枯渇が危惧
される中、約30年前から、海水ウランの
捕集技術の研究開発に取り組んでいる機関
がある。
 日本原子力研究開発機構(JAEA)の
高崎量子応用研究所だ。

 ここで、希望の光が見えてくる。
 多くの資源を輸入に頼っており、
「資源小国」と言われる日本だが、四方を
海に囲まれ、世界第6位を誇る200海里
という広い領海を持っている。

 世界各国が資源戦略を強化する中、
これまで輸入に頼っていた資源を部分的に
でも領海から採取できれば、海外への
依存度を軽減できるのではないか――。

 同研究所の瀬古典明研究主幹は語る。
 「黒潮によって日本近海に運ばれてくる
ウランの量は年間520万トンと試算される。
 このうちのたった0.2%の約1万トンを
捕集できれば、日本の年間需要量である
8000トンをまかなうことができる。
 それ以上捕集することも、技術的には
十分可能だ」。

 捕集材はポリエチレンをベースに作られて
いる。ポリエチレンとは2つの炭素と4つの
水素で構成されるエチレンがチェーンの
ようにつながった繊維素材だ。
 この炭素の部分に放射線を照射すると
炭素はほかの分子と結合しやすくなる。
 そこに、ある化学薬品を加え、
海水ウランを吸着する性質を持つ
「アミドキシム基」と呼ばれる“手”を
付けてやるのだ。

 高崎量子応用研究所が初めて海水ウラン
の捕集材の開発に成功したのは1981年の
ことだった。

 その捕集材を青森県むつ市沖合の海域に
30日間浸漬したところ、捕集材1キログラム
当たり1グラムのウランを回収することに
成功した。

 1999年から2001年にかけては、むつ市
沖合に設置した総重量350キログラムの
捕集材から約3年間で1キログラムのウラン
を捕集している。

 瀬古氏らは係留装置の経費を削減する
ため、新たに「浮き」を使った方式を考案
した。モール状の捕集材で、下に重りが
あり、反対側に浮きがついている。
 重りを海底に設置するとわかめのように
立ち上がる。
 重量は従来の10分の1程度に抑えられた
ほか、設置に必要な面積も小さくなった。
 船舶の航行にも支障をきたさない。

 今度はこれを使って沖縄県恩納村沖3キロ
メートルで実験をした。

 コンピューターシミュレーションの結果
を基に、捕集材1本の長さは60メートル、
係留間隔は8メートルとした。
 捕集材が海水と接する面積が増えたこと
と、海水の温度がむつ市沖合よりも高い
ことにより、ウランの捕集量は約3倍に
向上した。

 「捕集能力を最も発揮できるのは、海水
の温度が27~30度のところだ。
 今後、沖縄の海に捕集材の設置場所を
確保していきたい」と瀬古氏は意気込む。

 瀬古氏の試算によれば、捕集材1本の長さ
を60メートルとして、1回の係留期間を
60日、年5回係留、捕集材1キログラム当たり
のウラン回収量を2グラムと想定した場合、
深さ100メートルの海底に少なくとも173万本
係留することによって年間1200トンのウラン
が捕集できるという。

 今後の課題は、ウランのみを集められる
材料の研究開発と、捕集材の耐久性の
向上だ。

 これまでの海洋試験での再利用は2回が
限度だった。
 この場合、ウランを1キログラム捕集する
のに21万円のコストがかかってしまって
いる。

 ここ数年、化石燃料に比べてエネルギー
効率が高く、CO2排出量も約10分の1と少ない
原子力発電は急速に見直され始めている。
 そして、中国やインドを中心に、世界各国
で原子力発電所の建設ラッシュが相次いで
いる。

 しかし、確認されているウラン埋蔵量の
約5割をオーストラリアとカザフスタン、
そしてカナダの3カ国が占めており、今後、
ウランの争奪戦が激化すると予想される。

 経済協力開発機構(OECD)と国際原子力
機構(IAEA)の共同調査によれば、2015年
ごろには深刻なウラン供給不足が発生する
可能性があるとの見方もある。

 これまで日本はウランを全量輸入に
頼ってきた。その一部を日本の領海から
採取できれば、資源国のカントリーリスクや
資源政策、さらに資源の枯渇に対する不安を
回避することができる。

 「海水中のウランが合理的な価格で捕集
でき、原子力発電所の燃料として利用できる
ようになれば、長期にわたってCO2削減への
対応が可能となる。
 課題解決に向け今後も地道に研究開発に
取り組んでいきたい」。
 こう瀬古氏は力強く語る。

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海水からウランを採取するという話は
ずいぶん前に聞いたことがありますが、
あと少しで、実用に耐えるやり方が開発
されそうですね。

>2015年ごろには深刻なウラン供給不足が
>発生する可能性があるとの見方もある。
もう何年もないではないですか?

海水からウランが採算を含めてとれると
いうのは嬉しいことです。
レアアースもとれそうですから、研究は
進めて欲しいと思います。

ただ、原子力発電にたよる国作りという
のは再考して貰いたいと思います。
問題が多すぎる。

ゼロエミッション電源というのは言い過ぎ
では?

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