110万ボルトの効率送電 日本発、国際標準へ 東京電力の財満部長に聞く 編集委員 滝順一
110万ボルトの効率送電
日本発、国際標準へ
東京電力の財満部長に聞く
編集委員 滝順一
2010/10/27 日本経済新聞
詳細は、リンクを参照して下さい。
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――日本が推す長距離送電技術が国際規格
になったそうですね。
「2009年5月の国際電気標準会議
(IEC)が契機だった。
日本の超高電圧(UHV)技術の標準
電圧である110万ボルトが、IECの規格
に反映されることが決まった。
まず標準電圧を押さえないと、ほかの
機器類が標準にならない。
110万ボルトで電気を送る技術がまず国際
規格として認められ、現在、それに対応
した様々な技術や機器の標準化が進行中だ。
UHV技術を世界に発信することが、
日本の電力関連技術の売り込みにつながる」
――110万ボルトの超高圧送電の利点は
どこにありますか。
「現在の55万ボルトの2倍の電圧だが、
大容量の電力を長距離、損失が少なく
送れる。
電圧が倍になると、理論的には4倍、
実際上はおよそ3倍の電気を1送電ルート
で送れる。
山間部を経由して長距離に送電するに
あたって建設コストも少なくできる」
「IECは投票で決定を下すので、国際的
な仲間作りも積極的にした。
イタリアをはじめ欧州諸国に説明し、
米国にも120万ボルト規格をなくすのでは
ないと面目が立つよう話した。
また、中国やインドの電力関係者とも話し
日本の技術について理解してもらった。
とりわけ、中国で日本のUHV技術が実証
できたことは大きかった。
中国の送電網市場がこれから大きく伸びる
ことは間違いない。
IECの国際シンポジウムを中国で開き、
中国の関係者に『110万ボルトを規格に』と
発言してもらった。
大きな市場がバックにあることは世界を
納得させる材料になった」
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ずいぶん前にテレビでこの標準化の話を
見ました。
記事の日付も2010/10/27なので、その頃
だったのかな?
重要なのは、国際標準規格に採用される
ことで、標準で主導権をとれれば、
世界のスマートグリッド(次世代送電網)
市場で日本メーカーの受注獲得に有利に
なるはずです。
今回の国際標準への採用は、中国の発言が
大きかったようです。
中国は大国です。その発言力は大きい。
日本のハイビジョン放送は国際標準に
なってもおかしくないはずですが、
国際標準になれなかった。
テレビ放送を見た時に、日本発の国際標準
規格への取り組みが貧弱だと思いました。
国をあげて取り組むべきで、その為に税金を
使っても十分元がとれるはずです。
しっかりやって貰いたい。
メーカー単独の問題ではないと思います。
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