農業の次の技術革新のサイクルを担うのはバイオテクノロジー
農業の次の技術革新のサイクルを担う
のはバイオテクノロジー
2010年11月08日
Biotechnology Japan:Webmasterの憂鬱
詳細は、リンクを参照して下さい。
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先週、米国DuPnt社のChief Innovation
Officerの Thomas Connelly氏の
インタビューを行いました。
インタビュー中にいくつも驚かせられ
ましたが、本日は前文繋がりで、農業の
ことをご紹介いたしましょう。
「08年から10年間で、農作物(ダイス、
トウモロコシ)の収量を40%以上増加
させる」(Connelly氏)。
TPPで日本の農業を鎖国して保護しろ
なんて叫んでいる時代遅れの政治家達が
白目を剥いて気絶しそうな数字ですが、
同氏は実に当たり前のように実行可能で
あると説きました。
まず、伝統的な交配育種技術で毎年収量
1%増は可能だ。
そして、DNAマーカー育種による育種期間
短縮で年2%の増収、更に耐病性、耐虫性、
窒素固定能力改善、乾燥耐性などの農業
遺伝形質の導入で年間3%の増収を実現
できると言うのです。
これを全部足すと10年間で60%の増収に
なってしまいますから、まずは10年間で
40%以上は堅い数字だと印象付けました。
実際にDuPont社のウェブサイトでも、
これは宣言しておりますので、必ずやり
遂げる自信があるのです。
つまり、今、農業は新たな技術革新の
時代に入ったのです。
灌漑、交配育種、化学肥料や農薬、
ハイブリッド種子など、収穫量を飛躍的に
増加させた技術革新によって、地球の人類
は養われていました。
今、中進国や発展途上国の経済の離陸
による、人口問題の解決には尚一段と農業
の技術革新が必要です。
バイオテクノロジーが農業の次の技術
革新のサイクルを担うことがここまで明白
になったことを私たちは直視しなくては
なりません。
世界で一番、組み換え農産物を輸入し、
食べているのに、「組み換え農産物は
食べていないという幻想」を与える政府や
大企業の愚民政策を即刻止めにしなくては、
私たちは、農業の技術革新に乗り遅れ、
我が国の農村や山河の雇用を奪い、食料の
安全と安心を確実に損なうことになります。
農業には今、技術革新が起きています。
投資すべき時です。
但し、重要なのは農民の所得保障だけ
ではなく、今後、私たちの食の安全と安心
を守り、世界と競争できる農業の担い手に
対する支援なのです。
既得権の打破がここでも必要です。
企業参入も重要な争点です。
前から何回も申し上げていますが、TPPを
絶好の機会として、農水省が食糧省に看板
を掛け替えられるか?
先行するスカンジナビアの諸国は農民の
生活だけでなく、国民の食を守る官庁
として機能を転換しております。
農業人口がこれから老齢化で急速に消滅
することを認識して、早急に農水省自体の
機能を転換しないと、まったく不要な省
として、仕分けされるか、総務省に吸収
されるか?
ろくな未来はないことを認識しなくては
なりません。
皆さんはどう思われますか?
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かなり過激な意見のようですが、保護政策は
必ず行き詰まります。
個別保障をしたところで、たかが知れて
います。
現状では農業の次の担い手になる人は
少ないでしょう。
未来が見えないところに手を上げる人は
いません。
今こそ、転換が必要なのです。
鎖国はあり得ません。
貿易立国でしか生きて行く道はないのだと
思うのです。
勇気を持って挑戦するしかないのです。
内向きでは駄目です。
外に向かって出て行くのです。
世界は広い。
挑戦を後押しする政策が必要なのです。
良いとか、悪いとかいっているうちに、
世界はどんどん変化しているのです。
そのことを認識しないととんでもない
ことになります。
そんなに遠い将来でなく、世界は食糧不足
になります。
その時慌てても遅いのです。
考えて見てください。
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