原子力のごみ わが町に
原子力のごみ わが町に
朝日新聞アスパラクラブ
科学面にようこそ
詳細は、リンクを参照して下さい。
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スウェーデンの首都ストックホルムから
北へ車で2時間。
「原発のごみ」処分の候補地、
エストハンマル市は、5千戸の別荘が点在
する避暑地にある。
処分場の建設地と目されるボスニア湾
沿いの同市フォルスマルクを訪ねた。
原発から出る使用済み核燃料(高レベル
放射性廃棄物)は、数万年にわたって地下
に閉じ込める「地層処分」をする。
処分場の立地場所が固まったのは、世界
でフィンランドに続いて2カ国目。
金属製の円筒容器に入れて地下500
メートルに埋める計画だ。
事業主体のSKB社は来年3月に国に
建設の許可申請をし、2015年の着工、
25年ごろの操業開始をめざしている。
エストハンマル市は、稼働中の原発3基
を抱える原子力の町だ。
人口2万人強のうち原発関係の雇用が
1千人以上を占める。
民宿を経営するスティーグ・パーソン
さん(68)は「反対派もいるが、不安に
思う人はとっくにこの地を離れている」
と話す。
最終処分計画に対する住民の賛同は
8割に上る。
SKBの社員が両市の企業や家庭に出向
いて説明し、地元住民約3千人を
地下研究所に見学に招いた。
広報活動に加えて、
両市が「安心感につながった」と強調する
のは、法律で担保された拒否権だ。
「国が建設許可を出す前、最終的に
自治体に意見を聴くときまで、いつでも
ノーと言える」と、エストハンマル市の
アナレナ・ソーデルブロム副市長は話す。
◇日本 応募の自治体なし
日本では、1960年代に原発が稼働
して以来、多くの使用済み核燃料が出て
いる。日本ではこれを、スウェーデン
のように直接処分するのではなく、再処理
してリサイクルする。
再利用できない高レベル放射性廃棄物
を、地下300メートルより深くに
地層処分することにしている。
原発のゴミの処分場建設に向け、欧州が
動き出した。
一方、日本では自治体名は一つも
挙がっておらず、手詰まりの感がある。
《筆者のひとり、西川迅から》
欧州の状況を取材してみると、先端を
走るスウェーデンやフィンランドでも、
候補地に選ばれたのは、すでに原発や
放射性廃棄物処分場、地下研究所といった
原子力関連施設が立地している自治体
ばかりでした。やはり、原子力と強い
つながりのある自治体でなければ地元の
理解は得にくいのが実態のようです。
そんななか、取材を通してよく聞いた
のは「信頼」という言葉です。
長い歳月をかけ、分かりやすく地元住民
に説明して信頼を得ることのほか、国や
原子力業界に対する信頼感が大切だと
いうのです。
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>長い歳月をかけ、分かりやすく地元住民
>に説明して信頼を得ることのほか、国や
>原子力業界に対する信頼感が大切だと
>いうのです。
そう思います。
日本のように隠す体質では信頼感を作る
のは不可能に近い。。
原発を推進するというのであれば、
真剣に、国民との間に信頼関係を
作らなければ駄目なはず。
その為の努力をしっかりしていかないと
絵に描いた餅になりますよ。
>法律で担保された拒否権
があり、
>SKBの社員が両市の企業や家庭に出向
>いて説明し、地元住民約3千人を
>地下研究所に見学に招いた。
こういう仕組みも努力もある。
そうでなければ、信頼など生まれない。
高レベル放射性廃棄物は稼働原発のみから
出ものではない。
既に寿命を迎えた原子力発電所からも出る。
関連記事
「NHNスペシャル
原発解体~世界の現場は警告する~」
どこに処理するつもりなのか問いたい。
もう一つ関連記事を、
「高レベル放射性廃棄物処分の
危険性と問題点」
危なくて仕方がないのだけれどどうしても
国策として実施するというのなら、
上記の努力は必死でしなければ、駄目で
しょう。
さらにもうひとつ関連記事を、
「スウェーデンが原子力政策を転換」
>ただ、この原子力政策の転換、再生可能
>エネルギーの開発・利用を放棄する
>という話しではない。
>2020年までに再生可能エネルギーで
>エネルギー需要の50%をまかなう
>という計画も同時に表明されている。
現実を見据えた政策です。
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