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2010年10月 4日 (月)

レアアース禁輸に潜む中国の不満“来年の輸出枠”に揺れる日本企業

レアアース禁輸に潜む中国の不満
“来年の輸出枠”に揺れる日本企業

2010年10月4日 DIAMOND online

詳細は、リンクを参照して下さい。

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 レアアースショックは、起こるべくして
起こった事態だった。
 中国政府は、以前から日本にある不満を
抱いていた。
 領土問題は対日輸出禁止の直接の
きっかけにすぎない。
 そして今回の措置は、日本にとってまだ
危機の序章だ。
 年末、中国政府は来年上期の輸出枠を
決定する。
 その内容こそが、日本企業の命運を左右
する。

 中国政府が日本へのレアアースの輸出と
引き換えに、日本の加工技術を欲していた
ことは業界ではよく知られている。

 中国側は日中レアアース交流会議などを
通じて、工場誘致の交渉を続けてきた。
 だが、「技術流出を懸念した日本側は、
なかなか応じなかった」(名久井研究員)
のである。
 今回の措置は、こうした積年の不満が
尖閣諸島問題をきっかけに表面化した
のだという。
 実際、今回の禁輸措置をいずれ起きたで
あろう必然と考える関係者は少なくない。

 じつは今回の禁輸は、今年に入って
2度目のレアアースショックだった。

 1度目は7月上旬だった。
 中国政府が公表したレアアースの輸出枠
に、関係者は衝撃を受けた。
 今年の輸出枠が前年比4割減となる約3万
トンに激減したのだ。
 上期約2万2000トンだったのが、下期は
半分以下の約8000トンにまで減らされて
いた。

 輸出規制の強化を受け、レアアース価格
は急騰した。
 「1キロ10ドル前後で推移していた
軽希土のセリウムやランタンは一気に
50~60ドルに跳ね上がった」(大手商社)。

 価格高騰は、レアアース開発を世界中で
加速させている。

 ある商社のレアアース需給予測によると、
11年の全世界の需要(中国分を除く)
5万6800トンに対して供給は約4万トン(同)
で、1万6800トンも不足する計算となる。
 そうなれば、需給は大幅に逼迫する。
 しかもこの供給予測は、中国が今年並み
に約3万トンを輸出することを前提として
おり、輸出枠がさらに削減されれば需給
ギャップはさらに拡大、市場は大混乱に
陥る。

 これこそが本当のレアアースショック
だ。

 大手商社の担当者は、「日本への禁輸が
長引くか、来年の中国の輸出枠がさらに
削減されるかすると、世界のレアアース
輸入の半分を占める日本の企業のあいだ
では、中国に生産拠点を移転する動きが
加速する」と読む。
 実際、レアアースを使用する研磨剤の
メーカーが中国進出を検討しており、
生産移転は時間の問題だという。

 中国政府が来年上期の輸出枠を決定する
のは12月と見られる。
 先端技術の工場誘致の最後のチャンス
とばかり、さらなる輸出枠の削減という
カードを切れば、日本経済の混乱は大きく
なる。

 日本は高い技術力と最大の輸入国である
という強力なカードを、どう使いこなす
のか。
 政府の外交力は、突発的な政治的摩擦
だけではなく、経済交渉においても
試されるのである。
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レアアースショック。
大変です。

>世界のレアアース輸入の半分を占める
>日本の企業のあいだでは、中国に
>生産拠点を移転する動きが加速する
ことになりそうです。

日本の企業が来てくれれば有難い話だし、
レアアースの価格も高騰してこんな良い
ことはないわけだから、中国が輸出枠を
拡大するとは思えない。

政府の外交力はほとんどあてにならない
だろうから、中国の思い通りになりそう。

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